花金鳳花が四輪 ページ19
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耳を塞いだのを確認し,Aへ思っきり抱き着く。
この際,身長など変えてしまえば良かろう。
何時もはAより少し低めの身長であったオスマンは,今や優に2mは超えている長身となっている。
それに伴い,耳も尻尾も長く,シルエットは威圧感を与えるものとなった。その大きくなった尻尾でAの全身を隠すように動かす。
目の前の妖怪にAが見えないよう,八尾追加で尻尾を出す。立派な九尾になった所で,オスマンは目の前の妖怪へと声を掛けた。
相手は目が無数についており,全ての焦点が此方に向いている。手と呼べるかも怪しいものを此方に伸ばそうとしている。無造作に生やされた刃は,見ているだけで痛々しい気持ちにさせる。全体像も3mはあるだろうか,今のオスマンよりも,かなり大きい。
＿＿＿＿＿しかし,その実力は見た目と釣り合っているか？
無論,オスマンの方が実力は圧倒的に上だ。
気配を読み取るだけで,それはハッキリとする。
勝敗が決まっているものなど,つまらなさすぎて反吐が出るが,今回に至ってはもう決着が着いていると言っても過言では無い事に,安堵している。
「お主,まさか,こやつの魂を取ろうとしているのか？」
「…………………」
「ふん。身の程も知らぬ妖怪が手を出して良い程,こやつは下の存在では無い」
「………………！」
「現世で人の魂をもっと取りたいという強欲ならば,手を出さず森の奥底で眠れ」
「………………!！」
「…ほう？まさか,我を手にしてでもこやつの魂が喰いたいか？」
「……！！……！…！！！！」
「しかそ,その願いは叶えられん。こやつは我の物だ」
「……？」
「我がこやつの一生を見届ける。こやつの行動,性格,言葉,こやつを形取る物全ては我のものだ。｣
「……」
「無論,魂もだ。貴様にやるものなぞ,こやつには一切ない。帰れ！祓われたくなければ！物の怪になってもなお,現世に留まりたいのであれば！」
そうオスマンが声を張り上げると,目の前の妖怪はすっと姿を消した。気配は微かに残っているが,此方に手を出す真似はもうしないだろう。
穏便に事を済ませられたのは何時ぶりだろうか。
身長も元に戻り,耳や尻尾も大きさが何時もの長さに戻っている。
必然的に尻尾で隠していたAも姿を晒す。オスマンに言われた事をきちんと守っているのか,手は耳へと添えられている。
その手をオスマンは外してやり,もう良いという合図を送る。
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幽遥(プロフ) - 時計さん» うー楽しんで頂けて何よりです!!確かにタグは入れた方が良かったですね…コメントありがとう御座います!! (2022年12月31日 7時) (
レス) id: 28debb4860 (このIDを非表示/違反報告)
時計 - 設定タグに男主入れた方がいいんじゃないかなぁ。(個人的に)やばい読むの楽しいw (2022年12月31日 0時) (レス) @page14 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
時計 - わかりました！ご丁寧な対応ありがとうございます！ (2022年12月31日 0時) (レス) @page14 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
幽遥(プロフ) - 時計さん» 最近のスマホはすぐ変換されてすげぇーとか思ってら普通に見逃してました…コメントありがとう御座います!!すぐ直して来ます!! (2022年12月31日 0時) (レス) id: 28debb4860 (このIDを非表示/違反報告)
時計 - あの…初コメでこれいうのどうかと思うんですけど…「とりあえず湯呑みをしたい」って湯浴みのことじゃないのかなぁって思いました。この作品の描き方が大好きで文章を読めばリアリティのある風景が頭の中に出てくるところがすごいなと思いました！ (2022年12月30日 23時) (レス) @page3 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幽遥 x他1人 | 作成日時：2022年12月29日 17時
