好きだよ、レオくん４【佐野玲於】

最悪な決断 ページ22

Your side



玲於くんのウソ。

私のためって、多分言えなかったのかなって、
そんなことは分かったけど、
隠されたことがショックだった。
　
でも本当のことを知ったのは、
玲於くんから3ヶ月の滞在を伝えられた電話の
数日後だった。
　


" 玲於、Aちゃんのために3ヶ月もアメリカ行くって…やりすぎじゃないすか？"

" …せやけど、それが玲於なりの責任の取り方なんやったら、俺らはなんも言えへん。"

" そりゃ、Aちゃんに戻ってこさせたいって
気持ちは分かりますけど…ね…"



隼くんと裕太くんの声。

聞きたくなかった。知りたくなかった。

玲於くんが長期間、アメリカに行かされたのは
私のせい。私を専属に強引に戻したために、上からの指示を断ることができなかった。


ごめんなさい、っていう思いが溢れ出て、
どうしようもなく、行き場のない感情に支配された。


好きだった、大好きだった。
レオくんのことが…好きだった。

でも私がそばにいれば、玲於くんに無理をさせてしまう。玲於くんの邪魔をしてしまう。


ただの自己犠牲で、罪悪感を消したいだけ。
離れることによって、玲於くんのことを考えたくないだけ。もう…忘れたいだけ。
　
そうかもしれない、だけど私なりの責任の取り方は
ジェネから離れるしかなかった。



もう、前の私じゃない。
そう思って貰えば、玲於くんも私のことを忘れて
くれるかもしれない。

そんな安易な考えで、くるくる髪の毛をストレートにした。天パ、最初は嫌だったけど、玲於くんがかわいいよって、言ってくれるから、実はそんな嫌じゃなかったんだよ。



最悪な決断、ただ逃げ。

そう言われるかもしれないけど、
玲於くんのためにはこの選択肢しかないんだよ。

それだけ→←犠牲

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