【七種茨】最近副署長は社内デザイナーと仲がいい【あんスタ】

盗み聞き 〇茨side ページ35

茨side


………少し、言いすぎたか。


しかし、倒れたら迷惑になるのは事実。
業務上仕方ない自分なりの配慮である。


「…………はぁ」


女性を介抱して手当して…なんていつぶりだろうか。

それこそ自分が昔居たところはほとんどむさ苦しい男たちだったから、さすがにあいつらと同じような扱いはできない。

それに、厳重な注意を払って、丁寧に触れないと……


簡単に壊れてしまいそうで、少し怖かった。






…………ところで。


「ドアの隙間からニヤニヤ気味の悪い顔をして、楽しいですか？」


「え、バレてる。」



丸見えですよ。

ハァと小さく溜息をつき、扉を全部開けてやる。



「…自分に何か用でも？」



「あ、昨日の撮影データ、見せてもらいたくて……Aさんに会いに来たんすけど。」


「左様ですか。Aさんなら………」




「仮眠室でしょ？」

「…………………見ていた上に、盗み聞きとは。」



すみませんねぇ〜とヘラヘラ笑うジュンに多少イラつきながらも、まあ自分もAさんと閣下の話を盗み聞きした前科があるため、あまり強く言えない。



「はーどっこいしょ」



ジュンはそのままヘラヘラした面をぶら下げながら、何故か副所長室に足を踏み入れソファに座り出した。



「自分に用はないのでは？」


「んや、ないっすけど〜、ちょっと話聞きたくなって。」


「はあ。」


ジュンの今日の予定的にも、まあ余裕はあったはず。

ライブ前ではあるが、そこまで詰めすぎても良くない。
何か雑談でもしに来たのだろうか。

まあ、是非とも殿下とかとしてきて欲しいのだが。



「話とは、なんです。」


「茨ぁ〜……



………Aさんのこと、どう思ってます〜？」

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