7話 ページ7
副部長だ。
副部長は強引と言っていいほど折原さんの手を引っ張って、立ち上がらせ、折原さんはめんどくせぇと言った目で副部長を見た後、私の方にごめんなと視線を送る。
大丈夫ですよ。と折原さんに笑いかけるも隣に副部長が座ってきた恐怖で顔がひきつっていることだろう。
チラッと先輩の方を見ると、皆さん大丈夫?という視線で、男性社員はマジでごめんと手を軽く合わせている。
ふー大丈夫。大丈夫。
軽く話を合わせておけばいいんだから。
「柊くんとじっくり話すのは初めてだねぇ」
「え、あぁそうですね。初めてだと思いますよ」
なるべく顔を合わせたくなくて、ずっとレモンサワーのグラスを見ていると、目の前にお猪口が出てきた。
え、と思わず副部長を見ると副部長の手には徳利があった。
日本酒は、私が1番得意としていないお酒で1度だけ飲んだ時喉が焼けるほど熱くて、頭も痛くなった。
「上司からのお酒飲まない訳が無いよね?」
その言葉と同時に注がれた日本酒は憎たらしいほどに居酒屋の照明に反射してキラキラしていた。
ほら、飲んで。と言うように副部長は徳利をドンとテーブルに置く。
「あ、いただきます…」
指先が震えながらお猪口を口に持っていく。
ほんの少しだけ口に入れて急いで胃に持っていく
ジワジワっと喉が焼ける感覚と目眩がするように頭がクラクラした。
「おや?大丈夫かい?」
いかにも嬉しそうな副部長の声を聞いて思わず吐き気がした。
「いえ、ひっ!」
それと同時に腰に感じる手の感覚があった。
これって、セクハラ…?
229人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2022年6月6日 16時) (レス) @page29 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ハチミツ(プロフ) - もちさん» 返信遅くなっちゃってごめんなさい!リクエストありがとうございます!少々お待ちくださいね! (2019年10月2日 21時) (レス) id: 9c73988fd7 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - できたらその後の話が見たいです!お願いしますぅぅぅぅ((泣 (2019年9月28日 9時) (レス) id: cb8f9b9e68 (このIDを非表示/違反報告)
ハチミツ(プロフ) - 皇 惺羅@スメラギ葉無さん» コメントありがとうございます!頑張りますね (2019年9月10日 21時) (レス) id: 9c73988fd7 (このIDを非表示/違反報告)
皇 惺羅@スメラギ葉無(プロフ) - こういうお話好きです!頑張ってくださいね (2019年9月9日 20時) (レス) id: d3b39c4d26 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハチミツ | 作成日時:2019年9月9日 14時