氷兎-118+ ページ25
場面は一変。
さっきまでぼやけ、セピア調にくすんでいたはずの視界はなくなり、それどころかところどころ鮮明に、明確になった視界が私の目に映った。
薄暗く、埃くさいじめじめした場所。唯一光の差し込む小さな窓からは、赤い夕焼けの光が仄かに差し込み、周辺にある跳び箱やマットをほんのりと照らしている。
――…おそらく体育館倉庫でしょう。
そして、目の前にはたくさんの女子生徒が一人の少女に詰め寄っている所だった。
『いつも眼帯つけてて気持ちワリーんだよ!!』
『その白髪みたいな髪もなんとかしろよ!!』
『地味に赤いし。染めるのは校則違反なんですケドー』
『これは地毛です。あなたたちこそスカート丈とピアス穴を直したらどうなのですか?』
『ッせーな!!――君に近づきやがって!!』
『そうよ!!今吉先輩にも媚び売ってるんでしょ?サイテー』
そう、詰め寄られていたのは『私らしき私』だった。
忌々しそうに、というのでしょうか。
女子生徒らは『私らしき私』に暴言を吐いていた。
そして、また黒いノイズが走りビジョンが切り変わる。
今度は、何も見えない暗澹たる闇。
だが、何かがちらついたような気がした。
『――――――よ、――し』
――誰…?
ノイズが響き渡り、何を言っているのかがわからなかった。
『――っ、――――――』
『おい、A―――――――』
だけどなぜか聞き覚えのあるような――
聞いていると…なんていうのでしょうか。
苦しくて、もやもや?して、じれったい?ような…
―誰なんですか?
私はこの人の事を知っているはずです。
誰よりも近くて―――
「…………ん」
「………ゃん……!」
「………ちゃん!」
「Aちゃん!!」
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霧芽 栞(プロフ) - 藍華さん» コメントありがとうございます!この夢主ちゃんは結構考えて作ったのでそう言ってもらえて嬉しいです!更新頑張ります! 誤字・・・恥ずかしいです。ご指摘ありがとうございます! (2015年1月1日 15時) (レス) id: a7aa7963e8 (このIDを非表示/違反報告)
藍華(プロフ) - すごく面白いです。設定ブレしないところとか尊敬します…!更新頑張って下さい!あと、失礼かとは思いますが…半ば(なかば)がはんばになってますよ! (2014年12月30日 20時) (レス) id: a2cd4c3dee (このIDを非表示/違反報告)
霧芽 栞(プロフ) - ギアさん» 楽しみだなんてありがたいお言葉ありがとうございますっ!!もっとおもしろく表現豊かになるように精進しますヽ(・∀・)ノ (2014年12月10日 19時) (レス) id: a7aa7963e8 (このIDを非表示/違反報告)
霧芽 栞(プロフ) - 瑠璃音さん» 入り込んでもらえて嬉しいです!(*´∀`*)こういう夢主ちゃん書きたかったんです。少しずつ変わっていく夢主ちゃんを見ていただければなあ、と思います! (2014年12月10日 19時) (レス) id: a7aa7963e8 (このIDを非表示/違反報告)
ギア - とても面白いです。更新頑張ってください。楽しみに待ってます! (2014年12月9日 22時) (レス) id: d4a7c15fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧芽 栞 | 作成日時:2014年10月19日 21時