氷兎-106 ページ13
体調が悪い事を言わなかったAは案の定リコから説教をくらい、前科も色々あり誠凛の過保護さは加速していくのであった。
試合の結果は、決め手同士の一騎打ち。だが、強さというのは明確なものでいて曖昧で。
引き分けになるかと思われた海常 対 桐皇の結果は12点差をつけられ、桐皇が勝利をもぎ取った。
***
メガネをかけた糸目の特徴的な青年___今吉翔一は細い糸目をさらに細くさせ、ユニフォームで汗をぬぐい取り、深呼吸をする。
(はー…ほんま疲れたな。青峰が本気出していないとはいえキツかったわあ)
今吉は糸目をさらに細めて伸びをする。
ぐんっと腕を伸ばし、脱力した。
その時、ある所へと目を移す。
偶然、観戦席に目がいったのだが―――
誠凜のバスケ部と黒い髪の少女。
今吉にとってどこか見覚えのある、少女である。
(A…?気のせいやろか。Aは黒い髪じゃないし勘違いやな…――?)
そこで何かが今吉の中で引っかかった。
前、青峰が情報隠蔽ができるマネージャーが誠凛にいるって言っていたのを思い出したのだった。
しかも影が薄く、前髪で見えづらいが眼帯をしているという中学時代の彼女の容姿に当てはまっている。
しかも…少しも悟れはしない、完全な無表情。
―――もしAなら…話さなアカンなぁ。
今吉は口の端をニヤリと上げ、寒気のする笑顔をAへ向けた。
Aと彼の視線が混じり合い、何やら嫌な雰囲気が漂った。
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霧芽 栞(プロフ) - 藍華さん» コメントありがとうございます!この夢主ちゃんは結構考えて作ったのでそう言ってもらえて嬉しいです!更新頑張ります! 誤字・・・恥ずかしいです。ご指摘ありがとうございます! (2015年1月1日 15時) (レス) id: a7aa7963e8 (このIDを非表示/違反報告)
藍華(プロフ) - すごく面白いです。設定ブレしないところとか尊敬します…!更新頑張って下さい!あと、失礼かとは思いますが…半ば(なかば)がはんばになってますよ! (2014年12月30日 20時) (レス) id: a2cd4c3dee (このIDを非表示/違反報告)
霧芽 栞(プロフ) - ギアさん» 楽しみだなんてありがたいお言葉ありがとうございますっ!!もっとおもしろく表現豊かになるように精進しますヽ(・∀・)ノ (2014年12月10日 19時) (レス) id: a7aa7963e8 (このIDを非表示/違反報告)
霧芽 栞(プロフ) - 瑠璃音さん» 入り込んでもらえて嬉しいです!(*´∀`*)こういう夢主ちゃん書きたかったんです。少しずつ変わっていく夢主ちゃんを見ていただければなあ、と思います! (2014年12月10日 19時) (レス) id: a7aa7963e8 (このIDを非表示/違反報告)
ギア - とても面白いです。更新頑張ってください。楽しみに待ってます! (2014年12月9日 22時) (レス) id: d4a7c15fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧芽 栞 | 作成日時:2014年10月19日 21時