輝く空は知っている

1・私の秘密 ページ2

チュンチュン

鳥の鳴き声が聞こえて窓の外を見ると、日がほと

んど落ちていて、暗くなっていた。

「遅くなっちゃったなぁ。」

ポツリと呟いた言葉は、誰にも聞こえることもな

く、空へと消えていった。

今日は、秀明が休みだから、学校の図書館で勉強し

てたんだ。

でも、ちょっと集中しすぎたみたい…

時計を見ると、6時30分。

いつもなら、とっくに家に帰ってる時間。

うぅ、ママの怒る顔が眼に浮かぶ。

今から帰っても、40分くらいかかる。

はぁ

こうゆう時に、携帯があったらよかったって思う。

うちの門限は7時だから、今から家に帰っても、間に

合わない。

うーん。

仕方ない、“あれ”を使うか。

キョロキョロ

うん、誰もいない。

でも、念のため。

そう思って、体育館裏に移動した。

ここなら、誰も来ないはずだしね。

目をつぶって、家をイメージして…

「瞬間移動」

パチッ

体が光ったのを感じ、

目を開けると、そこはうちの前だった。

よし、成功！

6時31分。

よかった、間に合った。

「ただいま。」

私は、門限に間に合ったことで、安心しきってたん

だ。

だから、気づかなかった。

「今のって…」

力を、誰かに見られていたことに。

2・ママの機嫌。→←☆設定☆

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片山 悠飛

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