*64* ページ16
ちっっっっっか。
10cm横に上司の顔がある状況、そう無いだろ。というか無いだろ。心臓バックバクで睡眠どころじゃない。気を抜くと絶叫してしまいそうだ。
乱「…Aさあ」
貴「ヒェッ!?はい!!!」
乱「うわっ。急におっきい声出さないでよ!」
眉を顰める乱歩さん。心臓および様々な臓器たちが口から出るところだった。
貴「す、すみません。なんでしょうか」
乱「……君って、くすぐったがりじゃない」
貴「……??そう…ですかね…?」
乱「自分で気付いてないの?」
貴「はあ……というか、そんなことない気がしますけど…」
乱歩さんの方を見るとむっとした顔をしている。否定はまずかったか。確かに乱歩さんの言うことに間違いがあるようには思えない。
乱「じゃあ、君にも分かるように説明してあげるよ」
え?
声を出すか出さないかというタイミングで、乱歩さんが私に馬乗りになった。体重は掛かってないので重くはない。が、そういう話ではない気がする。
乱「たとえば、ここ」
乱歩さんの手が私の耳元に伸びて、耳の縁をすっとなぞった。
私の方がびくんと跳ねて、喉から意識していない声が漏れる。
貴「っらんぽさ、やめっ」
乱歩さんは聞こえていないみたいに耳を触る。上に乗られているので逃げられない。う、これ、相当まずいのでは。ぞわぞわする。声が我慢できない。
貴「〜ッ…!ぁ、らんぽさ、んっ…!」
まずい。まずいまずいまずい。これ以上はだめだ。どうにかして止めさせなければ。私がなんとか言葉を紡ごうと口を開けた瞬間、上から「ぷっ」と笑い声が聞こえた。
270人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飛花落葉(プロフ) - 最俺好きさん» ご感想ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!更新いたしました! (2021年8月26日 1時) (レス) id: 816599e0d1 (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - Ylixeさん» 更新いたしました!よろしくお願いしますー! (2021年8月26日 1時) (レス) id: 816599e0d1 (このIDを非表示/違反報告)
最俺好き - 最高 、乱歩さん可愛すぎ、早くみたい (2021年8月24日 8時) (レス) id: fd9315de1d (このIDを非表示/違反報告)
Ylixe(プロフ) - 更新待ってます! (2021年8月23日 22時) (レス) id: e810b4e196 (このIDを非表示/違反報告)
サモエド人間 - 最高です。頑張ってください! (2020年3月24日 12時) (レス) id: 12dddfcf8e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飛花落葉 | 作成日時:2020年2月8日 13時