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恋35 ページ38

私が曲を聴いてるとトントンと肩が叩かれた。

後ろを振り向くとよく見知った二人。

「モモ兄、ユキさん!」

「やほっ!」

「何してるの?」

そう尋ねられた私は笑顔で答える。

「今度のドラマの新曲のカップリング曲のサンプルを」

「へぇ、聴かせてもらってもいい?」

「あぁ、はい、どうぞ!」

ユキさんに気に入ってもらえるか少し不安だなぁ…。

ユキさんは瞳を閉じて歌を静かに聴いてる。

聴き終わるとイヤホンを外して私に手渡す。

「ど、どうですか?」

今回は私が作詞作曲した歌。

「うん、意外な感じでいいと思うよ、誰かをイメージしたのかな?」

誰かをイメージって!!でも…。

「昔、好きな人がいて…もしも今も好きだったら…それをイメージしたんです」

「Aにもそんな時代があったんだね〜」

「ちょっとモモ兄?それはどうゆう意味ですか?」

「冗談だって〜!」

冗談に聴こえないんですけど!

「最後の「今も好きです」には少しぐっと来たね」

「A、これ以上他の人たらしこませてどうする気?」

モモ兄?真顔で聴かれましても意味が解らない。

「Aちゃんは自覚なしに人をたらしこむ天才だね、僕が保証する」

「ちょっと待って、それ全然嬉しくないです保証しないでください」

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作者名:歌菜子 | 作成日時:2020年4月27日 16時

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