ようこそホスト部へ

＊episode＊45 ページ45

部室の長いテーブルでくつろぐ
常陸院ブラザーズ以外のホスト部員


環｢はぁ…｣
と深いため息をつく環に、
足をぶらぶら揺らしながらうさぎちゃんと
戯れる光邦それを眺める崇、
黄昏れるAとハルヒ、
そして電卓を使って呆れている鏡夜



鏡夜｢このまま喧嘩が続くようであれば
兄弟愛設定を売りにするのも中止だな

指名率は確実にダウンだし…


あぁ、Aとハルヒは別に
責任を抱えることはないんだよ？
例え喧嘩の原因が
お前らの心無い一言だったとしても ね？｣

と明らかにせめてくる鏡夜


『｢(明らかにせめてる…)｣』



ハニー｢ひかちゃんとかおちゃんが
喧嘩するなんて…初めてだよね｣

そう言ってうさぎちゃんを見つめる光邦

崇｢…うん｣


ハルヒ｢そうなんですか？｣


ハニー｢僕、幼等部の頃から知ってるもん…
学年が違うから喋ったことないけど
なんか…いつも2人だけで遊んでたよ…｣

と悲しそうに言う光邦



環｢そうだな…俺は中等部からしか
知らないけど…たしかに、浮いてたな…

自分たち以外誰も寄せ付けない感じで…
今よりずっと性格歪んでたし…｣

環はどこかを見つめ、
いつもとはどこか違う表情で話す




環｢そう考えりゃ、
喧嘩なんていい傾向なのかもな…

少しは世界が
広がってきてるって事じゃないの？
この際ほっとくのが1番かも…｣



ハルヒ｢いい傾向…なのかなぁ…｣



『…でも、初めての喧嘩なら
尚更、誰かが引き際を教えてあげないと
いけないんじゃないか……
多分仲直りの仕方も知らないだろうし…』




午後6時を指す頃…


第3音楽室
臨時休業中…





まだまだ喧嘩を続ける光と馨に、
息を切らして疲れきっている環

呆れる部員達…



部室には沢山のものが積み重なっていて、
1番上には光邦が手を振って座っていた



環｢これだけやっても
まだ気が済まないのか…？
迷惑兄弟よ…｣



光｢迷惑…？迷惑だって!?
冗談じゃない…迷惑してんのはこっちだよ!!

馨なんかと顔もそっくりでさぁ…
お前に間違われるのもうんざりだし…

ほんとはお前なんか大っ嫌いなんだ…｣



馨｢っ…そんなのこっちのセリフだよ…
見ろ…猫沢先輩から
買った呪い人形べるぜねふだ!｣

馨は懐から
あの呪い人形べるぜねふを出してきたのだ…



環｢ひぃっ…｣

馨｢この人形の背中に光の名前を書いてやる
これからお前は…たくさんの
不幸と悲しみに見舞われるんだ…｣



環｢ひゃあぁああ！！！｣


『｢はぁ…｣』

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