ギャップ王子58 ページ10
ゆうくんにまた逃げられた...っていうより見失った
ゆうくんの癖に逃げ足が早くなっちゃってさぁ...!ちょ〜うざぁい!!
内心苛立ちながら廊下を進むと、聞き覚えのある声がした
...まさか
A「わぁあ!?せなに報告しな...」
泉「俺になんだって?」
「!...げっ」
あからさまに嫌そうな顔をする奴ら
早足で追いついて、Aの肩を掴んで少し後ろに引いた
...こいつら、またAに何か言ってんじゃないでしょうねぇ
「ち、違う違う!」
「何もしてないし言ってないって!むしろこいつが...」
はぁ?
そんな慌てぶり見たら信用できないんだけど
A「せな!」
泉「何?...A...!?」
A「大好き!」ちゅ
...は?
「そういう関係だったからあんなかばってたのか...」
「す、末永くお幸せに!...今だ、行くぞ!?」
「お、おう!」
バタバタと逃げ出すあいつらを追いかける事もできずに固まっていると、
目こいつは無駄に目を輝かせて、俺より少し低い位置で子犬みたいにキラキラした顔を上げて喋り始めた
A「せなせなっ!あのな、せなが前言ってたモデル雑誌の特集に俺が載ってるらしくてな、その時の写真とインタビューで誰を思い浮かべてますかって聞かれて、俺はもごっ」
もう耐えきれなくなって口を押さえる
...そんな嬉しそうに、
小さい子みたいに可愛い顔しないでよねぇ
泉「...俺も、あんたに言いたい事たくさんあるんだからねぇ?...バカ」
A「おわっ...?」
自由奔放のわんぱく小僧みたいな奴の癖に、それに反した儚い容姿の綺麗な髪をぐしゃぐしゃに撫でまわす
無意識にキスするとこは本当に...
A「わかった!って、そこに居るのは...!お〜い!つっきなが〜☆
急に笑顔に戻るAの視線の先、つまりは俺の後ろを振り返ると
レオ「A〜っ!!」ぎゅう
A「つきなが!いつもありがとう!大好き!」ちゅっ
...全速力で走ってお互いに抱きしめ合うバカ共
本当に神出鬼没なんだから２人とも...
レオ「急に何だA!おれも愛してるよ♪」
A「大好きって言ったら愛してるって返ってきた!?どうしようせな!つきながの愛が重い!!」
レオ「酷いぞA!?愛が重いのはセナもだぞ!」
A「マジで!?」
この二人の会話聞いてると頭痛くなってくるんだけどぉ...
ていうか似たもの同士だからこそ二倍に手がかかる
泉「あぁもう一旦静かにしてよねぇ!!」
A「あだっ!!!」
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作成日時：2019年7月25日 3時
