北風と暗黒、そしてナイフ ページ7
「我の血肉鎌は貴様の義手とやらもバラバラに切り裂いてやろう。
痛みなど感じぬ様注意してやるのだから、感謝しろ」
「お前に感謝する程私は優しくねぇよ！」
ぎゃりぎゃり、と不穏な音を立ててコードの技と白夜の血肉鎌がぶつかる。
その間にもコードは左手で電気の準備をし、白夜は12の鐘を鳴らす準備をする。
そんな時。
キィン、と鋭い音がして、銀の三股の槍が二人の間に差し込まれる。
「なァ……そこ、俺がプレゼントを置いていた所なんだが……しらねぇのか…？」
「あらあら……本当に、あの子達は厄災そのものねぇ…」
カシスがそう呟くと、新しく参戦してきたボレアスがゆらりと顔を上げた。
彼曰く、彼女に贈るべく買った物が彼女達の戦いに巻き込まれ、激怒したという事らしい。
そんな彼と彼女を見ていると、カシスの真横から弓矢が飛んできた。
……黒く、くすんだ物質が付いている弓矢。此は……
「私、言いましたよね？家を荒らすなと」
「……ワンちゃん……」
はぁ、とため息をつきながら黒い笑みを浮かべるワン。
こちらもこちらでブチ切れている。……かの白い死神に会ったときの様に。
「知らねぇよ！言うならこっちに…！」
『言い訳無用！！』
「……はぁ、お前ら面倒！もう良いわ、私もエフェについてく」
「その私はここに居る訳なんだけどな〜」
「なら私の代わりに参戦しろ」
「とばっちりすぎん？」
「大体お前最近腕鈍ってるだろ」
「……報酬は？」
「………ハーゲンダッ○」
「了解！」
そうして嬉々として戦場へ飛び込むエフェ。
………お前、最初からこれがお目当てだろ、コード。
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