検索窓
今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:68,108 hit

▲じゅうさん ページ14

.


提灯(ちょうちん)で照らされ、人にまみれた神社。


A『わったあっめわったあっめ…』

高杉「ダセェ歌」

A『うっざ。人のセンス屈辱するんじゃないよ』


などと晋助と会話をしていると、奥に見覚えのある顔が見えた。


A『あれ、神威じゃん?』

高杉「!」


明るい色の浴衣。目立つアホ毛。間違いなく神威である。…と。


A『うわっ、なに』

高杉「………。」


神威がいる方向とは逆に、私の手を引いて晋助は歩き始めた。また子達を置いて。


A『ちょっと晋助?綿飴(わたあめ)屋、逆なんだけど』

高杉「うるせェ」

A『はぁ?身勝手もいい加減にしなよ』


さすがの私も少し頭にきたので、晋助に軽く一喝する。


すると、突然背中に衝撃が走った。


A『った』

高杉「…俺が勝手なのは、お前が1番分かってんだろ?A?」


気付くと、私は人がいなく薄暗い場所で、俗に言う「壁ドン」を晋助にされていた。


A『うわ近。なんですか欲求不満ですかこのやろー。』

高杉「その通りだ。今夜は好き勝手やらせてもらうぜ?」


晋助の眼は狼のようにギラついていた。これは冗談ではないみたいである。


…なので、私はある手段に出た。


A『…2人の時が良かったのに。』(ボソッ…)

高杉「!」


ボソッ…とか効果音がついているが、晋助に聞こえる声量で言ってみた。


え、効果音ってメタい?嘘?←


高杉「…くっそ…」


と晋助がたじろいだ瞬間、私は仕掛けた。


A『2人きりの時なら、いっぱい…ね?』


クスリと笑って、そう言った。


高杉「…ッ!」


晋助は顔が真っ赤。これだから晋助の彼女はやめられないのだ。


A『そろそろ花火始まるし、綿飴(わたあめ)買って花火見よ。』

高杉「…あァ、ならいい場所を教えてやる」


えっ嘘、穴場知ってんのかよ晋助くん?


A『とりあえず綿飴(わたあめ)ね。うん。』

高杉「綿飴(わたあめ)諦めてねぇのな」

A『だって好きなんだもん。さぁ行こう!』

高杉「…おう」


月に照らされた晋助は、実に綺麗だった。


なんて本人には言えず、私は綿飴(わたあめ)を求め歩き出した。

△じゅうよん→←▲じゅうに



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (131 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
264人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Ramu24(プロフ) - 竈之屋次郎さん» 私の不慮のせいです、申し訳ありません (2020年2月4日 21時) (レス) id: aabc017841 (このIDを非表示/違反報告)
Ramu24(プロフ) - 竈之屋次郎さん» 私もフラグを外すために尽くしているのですが、自分なりに対処して申請しても外れないんです (2020年2月4日 21時) (レス) id: aabc017841 (このIDを非表示/違反報告)
竈之屋次郎(プロフ) - R18フラグが外れていません…アプリの方で読めなくなってます。 (2020年2月2日 15時) (レス) id: b139c63105 (このIDを非表示/違反報告)
レッドクランチ - 面白いです!!更新頑張って下さい! (2019年11月10日 2時) (レス) id: 62b41d8f92 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月華 - た、高杉が…デレた、だとッ?!  ヤバいもう尊すぎて鼻血が止まらん…最後に一言!マジで神。作者様ありがとうございますッッ!! (2019年10月15日 21時) (レス) id: 7a59223088 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Ramu24 | 作成日時:2019年3月30日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。