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広間の方に近づくにつれ、だんだん声が聞こえてきた。




聞きなれない声も聞こえる。




良かった。来てくれる刀がいた。




櫟「私が先に行きますね。」




『あ、お願いします。』




櫟木が先に行ってくれて、俺は廊下で待機。



なんか声が聞こえるけど、緊張してるから何言ってるか全くわかんない。




櫟「紫紅様、入ってきてください。」




この声だけがはっきりと聞こえた。




腹を括るしかない。行くしかない。やるしかない。




『失礼します。』



中に入ると、見慣れたいつもの刀達が手前にいて、奥で三日月さんがほけほけ笑っていた。


この子達を見るだけでほっとする。





え、待って秋田いるじゃん?隣の黒短髪の子は誰ですか???連れてきちゃったの???薬研もいるし........。



あ、燭台切。みんなの前に来れたんだ。頑張ったね。右隣にいる子がもしかして長谷部かな?前に教えてくれた特徴と一致してる。



櫟「........紫紅様。そろそろお話をしていただいても。」




『ぁ、ごめんなさい。えっと....、は、初めまして。


この本丸の主、紫紅です。





いや、Aです。』



櫟「!?紫紅様、あなた何を....!」



『....紫紅って、本当の俺じゃないですから。
俺は、審神者としてももちろんそうですけど、Aという一人の人間として、この本丸を良くしたいし、みんなと仲良くなりたいんです。』



櫟「....、。」



これを教えてどうなるかわからないけど、知って欲しかった。




『すみません。続けますね。

俺は、姉さんが病気で死んで初めて、ここの存在を知りました。

審神者って仕事を知ったのも、刀が人の姿になることを知ったのも、歴史を守ってくれていることを知ったのも、全部姉さんが死んでから。

姉さんが話をしてる時、ゲームのことだと思ってました。




姉さんが死んでしばらくして、俺は後継者にされました。

正直、何で俺がって思いました。こういう時だけ俺に任せるのかって。今まで何もしてくれなかったし、もしかしたら家族とすら思ってなかったかもしれないのに。



最初は暇つぶしにちょうどいいやって思いました。でも、いろんな刀達に触れていくにつれ、しっかり審神者としての仕事をしなくちゃ、この本丸を守らなきゃって思ったんです。



俺の事をよく思っていない刀達はここに来ていないと思っています。

来てくれている皆さんは、俺を受け入れてくれると思っていいのでしょうか?』

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魄鴉(プロフ) - 宮白さん» 今更の返信大変申し訳ありません....(土下座)僕が主人公の立場になった時、どんな言葉をかけてあげたら彼らの心が動いてくれるのかを考えて、話を書いてきました。それが読者である宮白さんの心に響かせることが出来て、嬉しいです。待ってくれてありがとうございます。 (2018年5月15日 23時) (レス) id: d3265c7f63 (このIDを非表示/違反報告)
宮白(プロフ) - とっても心に響く話です私...どうか、続きを書いてください!待っています! (2018年3月3日 9時) (レス) id: 0b9d1955c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魄鴉 | 作成日時:2017年11月5日 21時

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