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25.影 ページ26

貴『貴方の名前はなんですか?本名でどうぞ』

_櫻木。

貴『櫻木ですね。では、貴方はいつほど、この本丸にいらしたのですか?放置された後ですか?される前ですか?』

_される、2年前。

貴『…では、貴方はいつほどに蜻蛉切に憑いたんですか?今からどのくらい前ですか?』

_16年前。

貴『そうですか。では、_貴方は蜻蛉切に取り憑いて、何人の審神者を殺しましたか?いや、“彼に殺させました”か?』

女は何も答えない。
力強く髪を両側から引き、更に強く影の首を絞める。

「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙…」

貴『煩い、包み隠さず答えなさい。このまま首をへし折りますよ?』

_12人。

貴『…分かりました。では貴方には慈悲は要らないですね。せいぜい天国で幸せになってください…?』

無理でしょうけど。

ゴキャァ…!!

鈍い音が部屋中に響く。私が髪を勢いよく両側に引いた事により、写っている影の女の首があらぬ方向に曲がった。

貴『次に生まれる時は、微生物にでもなってくださいね』

影は溶けるように消えた。


.
貴『天にまします。我らの父よ』

「「「「「「「天にまします。我らの父よ」」」」」」」

持っていた十字架を手に、日に向かって祈りを捧げる。刀剣男士たちは、後ろで手を合わせている。
キリストと仏教がごっちゃですが、今はそんな事どうでも言いです。

貴『願わくは御名を崇めさせ給え』

「「「「「「「願わくば御名を崇めさせ給え」」」」」」」

目の覚めた蜻蛉切に、現状を知らせた。すると土下座で謝ってきたので、すごく驚いた。

貴『…アーメン』

「「「「「「「「アーメン」」」」」」」」

やはり祈りをしなくては、調子が狂いますね。
何人かは近侍部屋に行ってしまったようで、呼び戻さなくては。

「あの、主」

貴『なんでしょう』

長谷部が早速、私を呼び止めた。

「先程のですが、何故女の影だけを捕まえたんですか?蜻蛉切に憑いていたのは五人でしたよね」

貴『…後の四名は、放っておいて構いません』

「何故だ。主」

巴形も不思議そうに尋ねる。

貴『…蜻蛉切に憑いてた五名、その中で一番強い気を感じたのは先程の女です。強い奴を倒しておけば、弱い奴は四方八方に散る』

白山から紙とペンを貰い図に表す。

貴『先程の清酒、御神酒で一時的ですが蜻蛉切を清めました。その際、くっきりと見えたのが先程の女でした』

さらに人を描き、“蜻蛉切”と矢印を付けた。

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小夜 - 面白いです。続き読みたいです! (2020年4月28日 17時) (レス) id: a4e120fc5e (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 面白かったです (2020年2月15日 8時) (レス) id: 7c49b78205 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Graecia devil sardine | 作成日時:2019年12月31日 18時

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