10.腹が減ってはなんとやら ページ11
こんのすけに政府に支給された食事を貰う。
「ところでぼくは、本部に帰っても…」
貴『すぐ帰ってくるならばいいですよ?』
「え」
貴『“帰っていい”とは言いましたが、“戻ってくるな”とは一言も言っておりません。まだまだ聞いてない事がありますので。…逃げないでくださいね?』
まあ例え逃げたにしても、次会う時カラカラになるまで血を吸い取ってやりますが。
貴『ほら、帰るなら早く帰って戻ってきてください』
「はいぃい…」
狐は煙と共に消え、静寂だけが残った。
貴『良ければ一緒にどうですか?付喪神と言えど、お腹は空くのでしょう?』
支給されたのはサンドイッチのオードブル。
少食という訳ではありませんが、とりあえず分けられる分はあるでしょうし。
「…いいのかよ、A」
貴『ええ、食べて頂きたいから出しているんですよ。いらないならそう言ってくださいね』
サンドイッチを四振の前に差し出す。
「っいただきます!」
最初に手を付けたのは長谷部、一つ取り頬張った。
「……美味しいです」
数秒の沈黙後、ポロポロと涙を流し出す。他の三振も次々と手を付ける。
「食事なんて……、いつぶりだよ…グスッ」
「…美味だ」
貴『世の中にはたくさんの美味しいものがあるんですよ…。もしこの本丸が正常と認められれば、貴方方の知らない事全て教えて…………』
また悩むのですか…。とりあえず食事は政府からの支給として、刀剣たちの衣食ですかね。
サンドイッチを片手に、刀帳と説明書を広げる。
貴『ともかく今は仲間となる刀剣男士が必要ですね。鍛刀というものをするためには、部隊を組み遡行軍を倒し、素材という物を集めなくては…』
「
「
貴『なるほど…』
確か任務に行くには、“Lv”が必要なんですね。
貴『ちなみに不動と長谷部、巴形はLvいくつですか?』
「…たぶれっと、というものを見ればよろしいのでは?」
タブ?
そう言えばあの狐、何も言っておりませんでしたね。
貴『ふふ…、生憎ながら、あの狐が忘れて行ったようで…』
「では、俺が言います」
へし切長谷部99Lv
不動行光92Lv
巴形薙刀68Lv
貴『いいのではないでしょうか。ですがやはり足りない…』
「僕も良ければ出たいのだが、此処にはもうLvの低い者はいないだろう」
また悩むのか。誰か、居ないでしょうかねえ。
貴『はぁあぁああ…』
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小夜 - 面白いです。続き読みたいです! (2020年4月28日 17時) (レス) id: a4e120fc5e (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 面白かったです (2020年2月15日 8時) (レス) id: 7c49b78205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Graecia devil sardine | 作成日時:2019年12月31日 18時