【鬼滅の刃】鬼殺隊最強の(元最年長)無柱はヒーロー嫌い。

弐(//) ページ5

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幼い体を精一杯動かし、追って来る男を撒く。案外あっちは速くなさそうだ。
だが何処へ行こう。あの家にはもう帰れない、かと言い逃げ続けるのもどうかと思う。今は子供の姿だし、この場合大人に助けを求めた方がいいのだろう。


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しばらくすると明るい街中に出る。ちょっと寒いけど、今は何月頃なんだろう。一息付き、辺を見渡してみる。
耳が尖った人がいたり牙があったり、手足が伸びる人がいたり羽が生えている人もいる。鬼？いや違う、鬼ならば今頃此処は惨状となってるはず。
じゃあなんだ？

｢ねぇ…大丈夫？」

後ろから若い女の人の声が聞こえ、振り返った瞬間。

｢っきゃあああああああああああ！！？？｣

突如として悲鳴を上げ耳を劈く。煩い。
まあ原因は僕が頭から流血してるせいだけど、そんなに驚くもんなのかな？

｢誰か、誰かヒーロー呼んで！｣

｢オイどうした！？｣

｢ヴィランが出たぞ！！｣

｢子供？！血だらけじゃない！！｣

｢あいつ異常だ！！！｣

ああ煩い、ウザイ、騒がしい。指すな、そんな目で見るな喚くな。頭が痛い。耳が痛い。目眩がする。吐き気がする。耳鳴りがする。
スタッ…。

？｢……騒がしいと思えば、一体なんだ｣

結｢え……誰？｣

音もなく上から目を隠し首に包帯？を巻いた男が現れた。何処から飛んで来たのかな。

？｢…まだ子供じゃないか、……容赦はしないが｣

首に巻いている包帯？を放って来た。それを躱して、呼吸と体制を整える。そういやなんで、悪党みたいになってるの？そう言われる筋合いはないんだけどな。少し頭に来た。

結｢ねぇ、僕は何かしたの？何もしてないよ？なのに何で“悪い”みたいになってんの？｣

？｢…通報があったからだ｣

結｢通報？それはどう言った内容なの？｣

？｢……頭から血を流した血塗れの子供が素足でいる、とだけな｣

結｢………は？｣

？｢！！？？｣

何それ、巫山戯た理由だ。子供らしくなんて出来ない。

結｢その通報、もしや女か？それとも異常だの何だのと喚きほざいた馬鹿共か？こちとら悪い奴から逃げて、声をかけられたと思えば騒ぎ出されるわ、周りから奇異な目で見られるわ、指を指されるわ。奴らが勝手にしだした事だ｣

その上悪者扱いして通報とか、勝手すぎるにも程があるだろ。本当頭に来るなぁ。
ズキズキと痛い頭を片手で抱える。

結｢大袈裟すぎる。何故そんな事くらいでお前と対立しなくちゃならない？こんなのただの時間の無駄だ。何の意味も理由も生まれない｣

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