【鬼滅の刃】鬼殺隊最強の(元最年長)無柱はヒーロー嫌い。

弐拾肆(//) ページ27

.
オールマイトが脳無を吹き飛ばしていたのを横目に、黒い霧の奴を見る。

死｢お前の相手は、こいつだ｣

出てきたのは、四本腕の三つ目の脳無。多いのが腕なのか、目なのかハッキリしろよと、心の中でつっこんだ。
主犯格が此方を指したと瞬間に、脳無が目の前にいた。日輪刀は仕舞ったままだ。やばい…！！

善｢ゆ、結樹さぁん！！！｣

脳無の拳が当たる寸前、雷音と同時に僕と玄弥くんは善逸によって救出される。

結｢善逸っ！｣

善｢俺弱いけどっ！超が付く程弱いから、これしか出来ないけどっ！！｣

わんわんと泣きながら僕らを抱え、脳無と距離を取る。応援、応援を。善逸の腕から離れた。

結｢善逸、玄弥くんを連れて鎹鴉達にこう伝えて！無柱より、本部へ応援を求む！！｣

善｢わ、分かった！！｣

玄弥くんを引き摺ったまま、出入り口の方へ走って行った。錆兎と義勇は、一度本部へ報告しに戻っているからだろうか。躑躅は、あいつは翼が引っかかって入って来れないのだろう。脳無を倒すには、だめだけどアレを使うしかない。
さっきは完全に油断したけど、同じ失敗は繰り返さない筋だ。大太刀を構え、肺を大きく広げる。

結｢(全集中『無』の呼吸…！)｣

死｢！！おい脳無、攻撃を止め…｣

主犯格の言葉を無視し、三ツ目の脳無はもの凄い速度で迫って来た。僕もそいつに突進する勢いで、間合いを詰める。

結｢(伍之型、無慈悲一閃！！！)｣

大きく振るわれた一太刀。それによって脳無は頭から胸から腹の下にかけて、綺麗に真っ二つに斬れる。それに合わせて、日輪刀に大きな亀裂が入った。

結｢……う｣

刀を持つのも辛い程、強い重さが身体を蝕む。この技はものすごく圧と負担が大きい。普通の人ならこうはならないかもしれないけれど、僕が自分の技の負担に耐えきれない身体だ。
なので本来は使ってはいけない。これはまた、しのぶ達に怒られるな。

死｢そんな、脳無が…呆気なく｣

結｢ハァ…、ハァ…。舐めんじゃねぇぞ…｣

少し意地悪くにやっとする。突然、何処からか弾丸が飛んで来て、主犯格を撃った。遅いんだよ。
そう言おうとした刹那、ものすごい殺気を感じ大太刀で防御する。衝撃の後、気が付けば広場の噴水に叩き付けられ噴水は粉々に、日輪刀は耐え切れず砕け散った。破片が腹に刺さったんだけど。
肋骨もやられたか？それよりも、

結｢何の真似だよ、平和の象徴｣

オ｢………｣

ほらこれがあるから、鬼殺隊はヒーローってもんを好きになれないんだわ。

弐拾伍(//)→←弐拾参(//)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す