「…嘘」 ページ2
がぁんって頭を殴られた気がした。
アクマの口から吐き出された冷たい液体は私の顔を直撃し、音を響かせながら固まった。
痛い、冷たい。苦しい。
これ直撃は、死への第一歩というほど危ない攻撃だ。
「おい！！」
遠くで神田さんの叫びが響いた。
うわぁ、思ったより神田さんってもしかして優しい？だって心配してくれてるよね今心配してくれてるよ絶対。
「死死死！！エグゾジズト、死んダぁ？」
醜い声が、醜い顔が降ってくる。
にやにやと下卑た笑みを浮かべながら、アクマはゆっくりと顔を近づけた。
その顔を思いっきり右手で、握りしめる。
「！！？？」
驚きで身動き一つしなくなったアクマに、私は顔半分凍った状態で微笑んだ。
ゆっくりと右手に力を込めながら、どんどんアクマの内部を凍らせていく。
「ッカ、ど、ジデ、っ」
「アンタはただの氷タイプのアクマだけど、内部に氷耐性はないでしょ？私のイノセンスは雪女なのよ？私に氷の攻撃が、効くわけないじゃない」
言葉とともに、私は左手で顔を覆った氷を破壊した。
ぴしぴし、とまるで宝石、もしくはダイヤのような光の美しさを伴った氷がゆっくりと床に零れ落ちていった。
「ありがとう、涼しくしてくれて。」
右手を離せば、もうアクマは動くことはない。
私は素早く翻し、地面に両手をつき自分の周りに無数の氷柱を作った。
その氷柱は周りにいる無数のレベル1を突き刺し、破壊する。
「あれ？私今日は調子いいんじゃない？」
“調子乗んなって言ってんでしょ、この屑。”
「はいはい、酷いなぁもう。」
一人言のようにつぶやきながら、私は氷柱を踏みしめて駆け出した。
神田さんはもう2体目のレベル2を倒しかけているところだ
さすが…強すぎて思わず見とれてしまうほどだった。
その隙を狙うように、私の顔の横を鋭い何かが飛んでいった。
除け切れていなかったのか、摩擦による痛みが頬を走る。
おそらく、血が出ちゃったかな。
「葉葉葉！エグゾジズト、喰らエェ！リーフバウンズ！！」
植物お化けのような成り立ちをしたアクマが、いつの真にか遠くにいた。
そしてその手を素早く振ると、先ほどのような鋭い何かがバラバラな動きでこちらに向かって飛びまくる。
おそらく、それは葉っぱ。葉っぱを武器として飛ばしてくる、草タイプか。
私は瞬時に右手を左腕に宛て、そこから生やすように氷の盾を作った。
前回よりは落ち着いて行動できるようでよかった…
ピシ、
私の安堵は、そこで消えた。
「…嘘」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@元うにゃ(プロフ) - ログ@エネさん» ちょっｗ興奮しすぎじゃき（ 読んでくれてありがとう！少しずつ二人の仲を近づけていきたい！…です（ (2014年5月17日 19時) (
レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
ログ@エネ(プロフ) - おおおおお？ついに？ついに？ラビへの思いに気づくか？ (2014年5月17日 0時) (レス) id: 4873300096 (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 夏みかんさん» そんな嬉しいこと言わないでください…マジで感激で泣いちゃいますよ>< 本当にありがとうございます！いつも閲覧頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもどうかよろしくお願いします！ (2014年5月12日 17時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん - 素晴らしいです。あぁ、めっちゃ好きです！更新頑張って下さい。 (2014年5月12日 15時) (レス) id: 6748ba7e6c (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 羽さん» 楽しませることができて光栄です！更新、頑張らせていただきますね＾＾ (2014年5月3日 23時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：∧∧ﾈｺﾐﾐ∧∧ | 作者ホームページ：
作成日時：2014年1月12日 15時
