「何その無理ゲー!超不公平!」 ページ45
お互いに拳を作り、勝利の後味を堪能する。
ゲームごときでここまで馬鹿みたいに騒げるって結構末期な気もするけどな。
「…にしてもA、初めてでなかなか上手さ!」
「いやいや、ラビのサポートのおかげだよ。 弾の撃ちすぎ外しすぎで1ゲーム中軽く20回くらいリロードしたんじゃないかなぁ…」
未だにゲームセンターの騒音は耳障りだけど、耳が慣れてきたのかそこまで声を張り上げる必要もなくなってきた。
なんで誰も遊んでいないゲームから音がするんだろう。
誰かが遊び始めてから音を出せばいいのに。そうすればきっと嘘だろというほど静かになるのに。
「お前なんか遊びたいもんあるか?」
「いや、ゲームセンター来るの初めてだし、何があるのかさえ…」
「…初めてなら、こっちらへんはちょっとハードル高ぇさ。 まずはあっちらへんから始めるか」
ラビが後ろ指で背後を指す。
そこには、今私たちが立っている場所より比較的子供が多かった。
…あれ、子ども扱いされてる私?
「クレーンゲームでも遊ぶか?俺、あれ得意さ!」
「…クレーン?」
何かのマシーンのような聞き慣れない単語に私は首を傾げる。
すると、ラビは遠くにあるクレーンゲームと思しきものを指差した。
長方形の箱の中に、人形がまるで雪崩かというほど詰まっている。
そしてその上に…よくわからないものがぶら下がっている。
色は白くて、まるで鉤爪のような形をしているものを中心に、周りに電話のコードのようなものが宙ぶらりんだ。
これがクレーンゲームというものなのかな?
「UFOキャッチャーのほうがよく知られてるかもな」
「あ、それは聞いたことある!確か小説で読んだ気がする…そっか、これがUFOキャッチャーなのか…」
感心したように、私は舐めるように機械を見つめた。
物語の中では主人公の女の子が可愛い人形に目を付けたがどうせ取れないと諦めたところ、彼氏がいとも簡単に取ってプレゼントしたというありきたりなシチュエーションだった。
とどのつまり、この鉤爪のようなものを操作して、人形やら何やらの景品を取るゲームか。
「…これって難しいの?」
「ん、クレーンによる。 よくあるパターンは、クレーンの接続部分が不安定でぐらぐらするから、うまく操作しても基本的全部落ちるさ」
「何その無理ゲー!超不公平!」
「けど、案外コツがあんだ。 見てろ」
ラビは機械にコインを入れる。
ちなみにコインは、シューティングゲームを遊ぶ前にラビが光の速さで換金していた。
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∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - ログ@エネさん» ちょっw興奮しすぎじゃき( 読んでくれてありがとう!少しずつ二人の仲を近づけていきたい!…です( (2014年5月17日 19時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
ログ@エネ(プロフ) - おおおおお?ついに?ついに?ラビへの思いに気づくか? (2014年5月17日 0時) (レス) id: 4873300096 (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 夏みかんさん» そんな嬉しいこと言わないでください…マジで感激で泣いちゃいますよ>< 本当にありがとうございます!いつも閲覧頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもどうかよろしくお願いします! (2014年5月12日 17時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん - 素晴らしいです。あぁ、めっちゃ好きです!更新頑張って下さい。 (2014年5月12日 15時) (レス) id: 6748ba7e6c (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - 羽さん» 楽しませることができて光栄です!更新、頑張らせていただきますね^^ (2014年5月3日 23時) (レス) id: c31f9c6564 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∧∧ネコミミ∧∧ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年1月12日 15時