溺愛。[鬼灯の冷徹]

最終話 ページ45

『はい』


「ありがとうございます」


『…明日､というか今日だけど…行けるの?』


「ええ､行けますよ」


『そっか｡…(人1)喜ぶかな』




行くのめちゃくちゃ楽しみにしてたし…




「…喜びますよ｡私にもよく話してましたから､楽しみって」


『そっか…それなのに私(人1)のこと考えてないなんて…』


「大丈夫です､気にしていませんよ」


『…ごめん』


「ほら､一口食べなさい」


『これは鬼灯が』


「Aが元気ないと私も元気が出ません」


『…ん』


「美味しいでしょう」


『…急ぎで作ったけど美味しい』


「…」


『あ…笑った』


「Aが幸せそうに笑うので」


『ははっ､そっか｡…食べて風呂入って早く寝ちゃお』


「はい｡…すぐに食べます」


『あんまり急がなくてもいいよ』





はははっと笑っていると扉が開きひょこっと(人1)が覗く





「…お父さん?」


『(人1)､明日行けるってさ｡さっきまでずーっと仕事してて終わらせたんだって』


「ほんと!?!!」


『本当』


「やっっったーーー!!!」


『…だから早く寝な､起きれなかったら行かないよー』


「うっ…お父さんありがとう!!」


「いえ｡…仕事優先してしまって本当に申し訳ありませんでした､(人1)」


「んーん!大丈夫!!」


「ありがとうございます」


「それじゃあおやすみなさい!!」


『おやすみ』

「おやすみなさい」




『…よかったね』


「はい」


『明日すっごく楽しみ』


「私もです｡…ごちそうさまでした」


『綺麗に食べたね｡洗っちゃうからお風呂入っちゃって』


「…A」


『な』



後ろに立ち肩を叩かれたので後ろを振り向くと突然唇を塞がれた



『…ん､んーっ!!』


「…ん､苦しかったですか?」


『急だし長いし…』


「申し訳ありません､したかったので」


『…いいけど』


「A､大好き…いや､愛してます｡喧嘩をしても私は貴女を嫌うことは絶対ありませんから｡…一生離す気はありません」


『ふふ…今回のでよーくわかったよ｡…私も嫌うことは絶対ないから｡…この先何千年と一緒にいるけど飽きずに傍に居させてください』


「飽きるわけないでしょう｡…何億年経とうと貴女を愛し続けます」


『ありがとう､鬼灯｡…愛してる』




後ろを振り向いてニコリと笑うと鬼灯も同じく笑う



「…本当に貴女を好きになってよかった､結婚してよかった」


『ん…私もだよ､鬼灯｡…ありがとう』









─ END ─

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