第4話 ページ5
昔から怖がりだった。 夜道は一人じゃ歩けないし、墓場なんて絶対に立ち寄れない。 夜眠るときは小さく明かりをつけなきゃ落ち着かないし、今までどうやって生きてきてきたのかさえ謎な程だ。
そんな私が今、無限回廊を歩いている。 前も後ろも暗く、壁一面に絵がかけられている場所を。
はっきり言おう、帰りたい。 こんな美術館入らなきゃ良かった。 家に帰ってあのイカのゲームやりたい……。
「ひえっ!?」
突如、通路の向こうから何かが飛ぶようにやってきた。 逃げようと思ったが全身が言うことを聞かない。 それはズルズルと自らの足を引きずり、私の前で止まった。
息が詰まった。 よく見るとそれはただの机で、その上に花瓶が乗っている。
[そのバラ朽ちる時、あなたも朽ち果てる]
[バラとあなたは一心同体。命の重さ、知るがいい]
そう机に落書きがされていた。
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悪魔(プロフ) - たけのこご飯さん» ありがとうございます! (2016年2月18日 0時) (レス) id: f1c6c4be71 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - 文章の構成とか、ひとつひとつの文がすごくいいと思います!素敵、です!更新、楽しみにしています! (2016年1月18日 20時) (レス) id: fc18aada40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あくまん x他1人 | 作成日時:2015年10月22日 21時