第3話 ページ4
◇
「おかしい……」
館内をいくら探しても、客どころか従業員さえ見つからない。 普通なら、残った客を探さないか? 怪我をしてるかもしれないんだぞ?
「それにさっきから、作品が動いているような……?」
それは気の所為として、さっきから誰かに見られている気がする。 落ち着かない……さっさと出たいが、出入り口も窓も全て塞がれている。 どうしよう。 どうしたらいい?
『おいで、逢いたいよ』
さっきと同じ耳鳴りがそう言った気がした。
「おいでおいでって、私は何処に向かえばいいんだい?」
無駄と分かっていながら、虚空に向かって大きく叫ぶ。 昔からこうして恐怖を紛らわせるのが私の癖だ。
すると、大きく扉が開け放たれた。 ひとりでに、だ。
私の呼吸が止まる。 行くべき? 戻るべき?
後ろで、誰かが水に飛び込むような音がする。
私は、進む事にした。
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悪魔(プロフ) - たけのこご飯さん» ありがとうございます! (2016年2月18日 0時) (レス) id: f1c6c4be71 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこご飯(プロフ) - 文章の構成とか、ひとつひとつの文がすごくいいと思います!素敵、です!更新、楽しみにしています! (2016年1月18日 20時) (レス) id: fc18aada40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あくまん x他1人 | 作成日時:2015年10月22日 21時