第3話 ページ3
山崎「あれ?どうしたんですか、
沖田隊長」
自室から顔を出してきた山崎さん。流石に気づくよね、こんなにスパンッスパンッ音を立てて襖を開けまくっていれば。
総悟「ザキ、土方さん知らねぇかィ?」
山崎「土方さんなら食堂に…」
山崎さんからそれを聞き出すと、一斉に走り出す総悟と私。
A「広められてないアルヨナ?」
総悟「た、多分ねィ」
珍しく焦っていたが、その反面少し悲しげな表情をしていた。
食堂につくと、色々な隊士達がジロジロと見てきた。私を見て、総悟に目を移すと更に驚いたような顔をされた。
総悟「いやしたぜ!」
見つけたらしい総悟は私の手を引くと、土方さんの元まで早歩きで急ぐ。土方さんが顔を上げ、私達と目が合った瞬間、冷や汗をかき始めた。
総悟「誤解ですぜ、
俺達は付き合ってやせん」
いきなりそうつげた総悟になぜだか、胸が苦しくなった。何だか、今まで感じたことのない切ない感じ。その気持ちを封じ込め、平然を装う。
土方さんに事情を話すと、総悟に気をつけろよとだけ発し、悪かったなと私に謝りつつ頭を下げた。私はいえいえと首を振ると、困ったようにまゆを下げる土方さんに気にしないでください、と付け足した。
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作者名:マロン | 作成日時:2018年11月5日 18時