俺/おれ/僕たちが惚れたのは、貴女が可愛すぎるから悪いんです！！【白鳥沢】

９話:いじける ページ10

はぁ〜。癒された。


沢山癒やされた後は、潔子と雪絵とスポドリ作り。


青城の分も作らなきゃいけないのに、何故か楽しく思えた。


雪絵とスポドリを持っていくと、まだ試合は終わってなかった。


ベンチの横にスポドリのカゴを置く。


鷲匠監督の隣に座って、膝にタオルを置いて試合を見る。


ピーッ


２５:２２


白鳥沢の勝利。


相手と握手を交わして、私の元へやって来る。


けど、私を見ると固まった。何故。


「「(それはずるいだろ！！膝にタオルを置くとか、あざと可愛いすぎるだろ！！)」」


早くしないと休憩が終わってしまう。


何とかして、皆を起こそう。


『瀬見ー。タオル要らないのー？せーみー。』ﾕｻﾕｻ


『白布ー。タオルほしいー？しーらーぶー。』ﾕｻﾕｻ


『大平ー。さっきの良かったよー。おーおーひーらー。』ﾕｻﾕｻ


『工ー。可愛いねー。つーとーむー。』ﾕｻﾕｻ


『天童ー。寝ないでー。てーんーどー。』ﾕｻﾕｻ


『牛島ー。起きてー。うーしーじーまー。』ﾕｻﾕｻ


『川西ー。風邪引くよー。かーわーにーしー。』ﾕｻﾕｻ


『山形ー。助けてー。やーまーがーたー。』ﾕｻﾕｻ


皆反応なし。


話しかけても、大声で名前を読んでも、体を揺さぶっても、全然反応がない。


無視か。


もういいもん。


いじけた私は、皆に無理矢理スポドリとタオルを持たせて、ベンチに座った。


頬を膨らませてムスーッとしている私の頭に、何かが置かれた。


鷲匠監督の手だ。


私の機嫌を治すように優しく撫でられて、気持ちいい。


思わず目を細める。


でも、機嫌は治さないっ。


どれだけ謝られても、絶対許さないもんね。


絶対治さないし、許さないからねっ。


べーっ。

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