【薄桜鬼】忘れるな。何があろうと

騒動 ページ23

｢Aさん！！！｣

ある日突然町の人が道場に駆け込んできた

貴女｢どうしたんだ。そんなに焦って｣

｢た、た、助けて下さい！！｣

貴女｢落ち着け。どうした｣

｢町に来てください！！今すぐ！｣

焦り具合が異常じゃない

これは相当だな

貴女｢……分かった｣

刀…持っていくか

沖田｢Aさん。僕も行く｣

貴女｢俺一人で行く。お前らはここで待ってろ｣

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｢おらおら！誰に向かって口を聞いている！｣

町に行くと不逞浪士が暴れていた

貴女｢何してやがる！｣

｢餓鬼か｣

貴女｢餓鬼…だと？｣

私は相手を睨んだ

相手は三人

どこの出身だ…？

貴女｢どこのどいつか知らねぇが

騒ぎは起こさねぇ方が身のためだ｣

｢餓鬼が何を抜かしてやがる｣

貴女｢そんな餓鬼を舐めると痛い目みるぞ｣

｢なんだと…？｣

私は刀に手をかけて相手の出方を見る

｢刀を抜け！｣

貴女｢っ……｣

どうすればいい。私は人を殺めたくない

けれどそうだと自分の身が危ない

それにこの町の人達も

｢貴様ら。何をしている｣

鶴の一声。とでも言うかのような声が聞こえた

振り返ると大柄な男の人が鉄扇を肩にかけていた

貴女｢あんたは…｣

｢(ﾌﾝｯ

俺の名を知らぬのか｣

貴女｢……｣

あの紋章は

貴女｢芹沢…？｣

芹沢｢ほぉ。貴様は常識人なのだな｣

貴女｢と言うと｣

芹沢｢田舎者は知らぬと思っていたが

貴様。名は｣

貴女｢美鈴だ｣

芹沢｢知らぬな

その刀をさしておいて。出は良いだろ｣

貴女｢！？｣

この人。相当出がいい人だ

私がさしている刀は鷹海家に代々使えている刀職人に作らせたもの

そんなに世の中にも出回っていない

貴女｢芹沢。ここに何のようだ｣

芹沢｢たまたま通りかかってな

こいつらが何かしたか｣

｢先生。私達は何もしていません

あの町人が｣

町人｢私はなにも…！！｣

芹沢｢町人の分際で｣

芹沢さんは鉄扇を振り上げて町の人に向けて振り下ろす

貴女｢やめろ！｣

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