これからもずっと一緒に ハ ページ19
すると彼女は数秒固まった後、手を唇にあてまっかな顔で慌てだした。
「な、ななっ!なんですかっ、急に。」
「おや、後で人前でやるというのに、この程度で赤くなっていてはいけないのでは?」
「そっ、そういう問題ではなくてですね!」
あぁ、この顔か。
小生のみが見れる彼女の意外な一面。いつも澄ました顔をしているくせに、不意打ちに弱い彼女。
すると扉がひらき、乱数がぴょこんと顔を出す。それに続いて帝統も部屋に入ってくる。
「お二人さんっ、そろそろ時間だよッ!」
「おー詩乃お前にあってんじゃねーか。」
「おや、もうそんな時間ですか。では行くとしましょう。」
そう言って彼女の方を振り向くと、少しだけ不満そうに口を膨らませた彼女がいた。
「まだ言い訳を聞いていないのですが?狼さん。」
「言い訳ですか、そうですねぇ...。
ふふっ、これで緊張も解けただろ、赤ずきんちゃん?」
慣れない言葉遣いで言ってみる。
すると彼女の顔から赤みが引き、パッと気づいたように顔を明るくさせる。
そうして小生の横にタタタッと駆け寄った後、小さく笑ってこう言った。
「狼じゃなくて、狐でしたね。貴方は。」
「はて、どういう意味で?」
「いえ、特に深い意味は。
ふふっ、
私は、化かされていたんですね。」
こんな日くらい騙してやってもいいだろう。
重たく開き始めたドアを前に、そんなことを思ったりした。
誓いの儀が、今、始まろうとしている。
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桜月花(プロフ) - 紺さん» たくさん送ってくださって本当にありがたいです!そこまで言っていただけると私もとても励みになります!ご愛読ありがとうございました! (2019年5月9日 22時) (レス) id: 8714acda80 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 沢山送ってすみません!凄く素敵な作品でした!もちろん右のお星様押させて頂きました! (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 幻太郎…惚れたわ結婚しよう() (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 間違えて二個送ってますた。← (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 家でげんたろ〜とか、だいす〜とか叫んでたら親に怒られました。全く、どうしてくれるんですか←すみません、悪いのは私です。 (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜月花 | 作成日時:2019年2月8日 16時