ダイエットサプリ9 ページ9
翔サイド
救急車に4人も同乗させてもらった。
本当はね付き添いって2,3人なんだけど、ドクターっていうことで無理やりお願いして。
とりあえず酸素流してしっかり自発呼吸してること確認して、モニター繋いで、正常な心電図の波形を見つめて。
「まぁバイタル的には落ち着いてるから危険な状況ではないけど。なんで意識障害出たかってことだよね。」
和「もうちょっとしっかり呼吸してくれたら安心だけど、まぁ大丈夫そうだね。」
聴診器をAの胸から外しトントンと優しく撫でててあげてる和。
潤「うーん、昨日晩御飯のときは本当、普通にいつも通りで元気だったよね？」
和「うん。ちょっと痩せてすっきりしたねーなんて話してたけど。」
痩せた？ダイエットしてたとか？
「ダイエットしてるとか言ってたの？」
雅「急激なダイエットで電解質のバランス崩れたとか？」
「いや電解質のバランス崩しただけでここまで重篤にならないよ。」
潤「もしかして。」
潤がはっと何か思いだしたような声を発した。
「どした？思い当たることあるの？」
潤「いや、わかんないけど、ダイエットのサプリとか飲んでた可能性ないかなと思って。今月になって2人外来で診たの。お腹の調子悪いのと生理不順で。」
「そっか。じゃ中毒の可能性あるわけだ。肝機能と腎機能は気をつけて見たほうが良いだろうね。でも今までそんなこと一度もなかったよね。」
雅「まぁ普段から何か飲むときはちゃんと相談するように言ってるからね。」
和「でも会社で流行ってたりすると同じように飲むんじゃない？女の子にとって綺麗になるってきっと俺たちが思うよりも大事なことなんだよ。」
「そんな不要な心配しなくてもいいのにて思うけど、これも俺が男だからなのかなー。」
救「あ、吐き戻しそうですっ。」
救急隊員がいち早く異変に気づいてくれてAの身体を横向けてくれた。
やっぱり普段から一刻を争う患者さんの対応に慣れてるだけあって小さな変化も見逃さない。
A「げぇぇぇっ..げほげほげっほ。」
茶色いっぽい液体を吐き出したA。
「胆汁っぽいな。もう出るものないけど吐き気が治まらない感じだね。」
雅がゆっくり大きく背中さすってあげてる。
和も潤も心配そうな顔でAのこと見守っている。
「サプリ飲んでたとしても成分わかんないからオーソドックスな解毒になるけど。とりあえず輸液で管理して血圧と呼吸しっかりモニターしたら大丈夫だから。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
