どうなっちゃうの?12 ページ24
和サイド
「A、顔出してよー。和にぃのお話聞いてー。」
手術の話がどんどん進んでいっておまけに大学病院で知らないドクターが担当すると知って完全に拒否モードになってしまったA。
みんな呼び出されたり仕事戻らないといけなかったりで、俺1人でAの説得にあたってる。説得というかちゃんとわかるように説明してあげるっていう感じかな。
A「いやだもん。怖いもん。それに潤にぃじゃないのも嫌。」
しっかり意思表示できて会話も成り立ってるから痛みは落ち着いてきたってことなんだろうけどねー...
翔「Aお腹どうー？」
カーテンを開けて翔兄が入ってきた。
翔「あらま、ずっとこの状態なの？」
「うん。まぁ思ってもみなかった展開だからねぇ。今すぐ状況理解して受け入れるってのは難しいかもね。幸いオペまで時間はあるからゆっくり話せると思うけど。」
翔「まぁねそりゃ怖いか。Aとりあえず出ておいでー。顔見せて。Aちゃーん、出ておいで〜。お腹ちょっと診せて、ね？」
翔兄が眉毛八の字にして困ったーって顔してる。
俺もね、困ってるの。
「翔兄が診察しますよーって。ほら出ておいて。」
2人で何度か声をかけるとやっとそーーーっと顔を出したA。
翔「やっと出てきた。ちょっとお腹診るからね。」
翔兄が診察しやすいようにお布団まくってズボンも下げた。
下腹少しぽっこり見えてるのは筋腫のせいだろうな。
「そんな怖がらないでも翔兄いつも優しいでしょ？痛いの痛いの飛んでいけ〜ってしてくれたでしょ？」
優しくAのお腹押さえてる翔兄だけど、膨らんでる辺り触ると痛いのか顔をしかめた。
翔「触るとやっぱり痛い？」
頷いている。圧迫されるんだろうね。
翔「でも顔色良くなったし血圧も上がったし息切れとかもなさそうだしね。ちょっと胸の音聞かせてね。」
そっとシャツを持ち上げて聴診器を滑り込ませてる。恥ずかしいのか顔背けちゃって。いつものAに戻ってきたね、ちょっと安心。
翔「うん、心臓も問題ないね。貧血してるわりには異常なしだわ、良かった。A、手術はやっぱりどうしても避けられないけど怖いの少しでもなくなるように何回でも潤説明してくれるし、皆そばにいてあげるし一緒にがんばろうよ。」
じわぁーとAの瞳に涙が溢れてきた。
大丈夫大丈夫、お兄ちゃんたちずっと一緒だから。
不安も皆で分けっこしたらきっと楽になるから。皆で頑張ろうよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 925人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
