好きか、嫌いか、 Y.T 【6】

#299 ページ49

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北『つまりさ…』




話し始めながら私の手にあった荷物を

机の上へと置いてくれる



北『大切なものって1個じゃないじゃん？

全部最優先なんて出来ないし

全部いつも平等になんて出来ないんだよ。

そん時によって優先順位とかあるわけ。

Aちゃんの両手は欲張りすぎ

たまには荷物置いてさ、周り見てみなよ

じゃないと今最優先にしたいもんを

諦めなきゃいけなくなるよ』




｢･･････｣




北山さんの言ってることは

所々が抽象的で、核心に触れる言葉は無くて

なのに今話してくれたことが

衝撃的な程に響いた

それと同時に、スっと心が軽くなった気がした





北『やべーな、語っちった(笑)

急に恥ずかしくなってきたわ』


｢いや、すごくカッコいいです｣


北『やめて〜

余計はずかしーから』


｢北山さんやばいっす、

めっちゃかっこいいっすよ｣


北『おいこら、バカにしてんな？

このやろー！』


｢わっ！ちょ、やめてくださいよー｣




髪の毛わしゃわしゃーってされて

ボッサボサになる私の頭

その姿を見て大爆笑する北山さん




北『じゃ、本番よろしくね』




部屋から出ていく北山さんの後ろ姿



少し気が抜けたのか一気に睡魔が襲ってきた





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