FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - 02 (ページ34)

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第16話：バトル・オブ・フェアリーテイル（ 1 / 4 ）ページ34

ミストガンを誘って、誰にも見られないようにやって来たギルド。今日は新築祝いにミラが歌う日で、なるべく近くで聞こうと2階に殆ど人は居らず。丁度、アクア達も帰って来たらしく、カナに案内されながら席に着くのが見えた。

「 ── 闇にくじけそうな時でも忘れないで帰る場所が帰る場所があるから待ってる人がいるから～ ♪」

早速と言わんばかりに披露される彼女の歌。心に寄り添い、染み渡るような優しい声。隣で聴いていたミストガンも、穏やかな目をしているのが見えた。

歌が終わって歓声に包まれる中、ふとしたキッカケで一気に賑やかになって行くギルド。折角、綺麗になったにも関わらず、荒れ放題で。

「A！」
「おかえり、アクア。…楽しかった？」
「うん、凄い楽しかったよ！これ、お土産とか色々！」

これはこれで妖精の尻尾らしいけどと思っていれば、紙袋を持って2階へと飛んで来たアクア。差し出された紙袋にはお菓子や自分に買ったであろう服が入っていて。帰ったら一緒に食べようと言う彼女に頷いた。

「私はミラの歌聴きに来ただけながら、買い物して帰るつもりだけど…アクアはどうする？」
「遊んで帰っても良い？プールとか、地下とか！」

新しくなったギルドで、新しく出来た設備に興味津々だったのだろう。わくわくと効果音が聞こえて来そうな程に爛々とした目で口にする彼女に、分かったと頷いた。

「有難う、付き合ってくれて」
「いや、此方こそ誘ってくれて有難う」

アクアと分かれて、先に出ていたミストガンと再び合流。冷蔵庫に何も入って居ないことを思い出して、買い物を済ませる。帰宅して買ってきた物を仕舞い終えてから、彼に礼を告げた。

「未だ体温自体は高いが…気分は悪くないのか？」
「ん、大丈夫」

優しく額に触れたミストガンの手。それはどうやら、熱の有無を確かめようとしたらしい。……情けない事に魔力過多による熱は続いていて。最早、その怠さに慣れ始めていた頃だった。

「嗚呼、そう言えばもう直ぐだな。…出ないのか？」

アクアから受け取った紙袋に再び目を落とした時、目に入った一枚のチラシ。それはマグノリア収穫祭の物で。横から覗いたミストガンが指差したのは、【ミス・フェアリーテイルコンテスト】の案内。

「これって、人の前でアピールしなきゃ行けないんでしょう。泳ぐ為なら未だしも見せる為に水着姿や、それに近い格好をするのは避けたいかな」
「…成程。確かに君のそんな姿を他の奴らに見せるのは惜しいな」
「……恥ずかし気もなく、良く言う」

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