FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - 02 (ページ30)

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第15話：異変（ 1 / 4 ）ページ30

「ブリザードバーンの鱗の採取と、バルカンの討伐…同時に二つ熟すんですね」
「ひとりで行く時は流石にひとつ。唯、鱗の採取は直ぐに終わるから…貴方達には少し物足りないかと思って」
「え、でも…ブリザードバーンって草食ですけど、大人しくは無いですよね？」

一人で行こうとすれば、お試しにジュビアとガジルを連れて行ってやって欲しいとマスターに頼まれて断る理由も無く、3人で向かう。

サンドイッチを皆で食べた後、偶々同じ町の依頼主達に話を通した後、やって来たハコベ山。きょとんとしたジュビアに、着けば分かるからと返して天候が大人しい内に歩みを進めた。

「…？何だ、この音」

ブリザードバーンの餌にもなる一時的に魔力を上昇させるという薬草を見付け、その付近で手袋を外すと、指笛を鳴らす。静かな雪山に響いたかと思えば、遠くの方で聞こえる羽ばたく音。

「凄い…懐いてる」
「テメェ、魔物使いか何かだったのか」
「違う。何方かと言えば、この子が特殊」

その大きな翼を広げてゆっくりと着地したブリザードバーンは甘えるように擦り寄って来た後、誰かの姿を探すようにキョロキョロと視線を彷徨わせる。

それがアクアを探しているのだと分かれば、今日は同行していない事を告げた。( アクアはこの子の事を〝シロ〟と割と見た目そのままの名前を付けていて )

「怪我したのを手当したら懐かれて。…時々、こうして会いに来るの。偶に鱗貰ったり」
「嗚呼、それで直ぐ終わるって……」

納得した様子のジュビアに頷いて、食事を始めたシロから鱗を分けて貰う。要求枚数自体もそう多くはないので、3枚程、余分に収集。そして今度はアクアを連れて遊びに来るからと見送った。

「で、次はバルカンか」
「ジュビア、頑張ります！！」

やる気満々と言った様子のふたりに頷いて、バルカンの棲息しているであろう場所を移動する。そして辿り着いた住処には確かに沢山のバルカンが居て。

「…こ、ここまで居ると流石に気持ち悪いですね」
「ギヒッ、さっさとやるぞ。── 鉄竜剣！！」

ジュビアの言う通り、一体でもそこそこ存在感のあるバルカン。広いとは言えど、それが30体は居るだろうか。早速と言わんばかりに飛び出して行くガジルに慌てたように着いて行くジュビア。分かってはいた事だけど、連携も何も無いなと若干の呆れ。

「そっちに行きました！！」

妖精の尻尾ではS級魔導士の実力に匹敵すると言うだけあって、基本的にふたりだけでも十分の様子。そんな中、ふたりの猛攻から逃れてやって来た一匹にジュビアの声が飛んだ。

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