58話 ページ9
sideA
今日はとりあえず、価値のないお人形さんはある程度壊した。
本人じゃなくて周りからの信頼を。
だって周りから壊したら本人がもっと傷ついてくれるでしょう？
A『今から京都に帰るのは少し億劫ね…じゃあ行きましょ。』
実渕｢どこへ？｣
どこって野宿でもするつもり？
―ホテル―
未来｢ちょっ…！こんな高級ホテル！｣
構わずスタスタ歩く。
なんか見慣れない人ね。
新人？
｢すみません、当ホテルは予約制で…｣
A『榊かもしくはサキを呼んで。』
｢お客様…｣
A『はやく！』
こっちはクタクタなの。
待たせないで。
｢本当なんです！高校生くらいの女の子が…｣
サキ｢…どんな人？｣
｢白に近い淡い銀髪の…｣
あ、出てきた。
サキ｢す、すみません！お嬢様!!!今すぐスイートルームに…｣
A『彼ら分の客室も揃えて。』
サキ｢かしこまりました。ではお嬢様と征十郎様はスイートルームへ。ご案内致します。｣
A『良いわ、鍵ちょうだい。』
鍵をもらって征と歩く。
A『ここのホテルのオーナーは私の父親だからタダで泊まって大丈夫よ。許可もらっているし。』
実渕｢…凄いわね〜…｣
内装はこだわっていたからね。
A『サキ、案内よろしくね。征、行きましょ。』
赤司｢うん。｣
｢オーナーの娘！？｣
サキ｢…そ、だから誰も泊まらないスイートルームをあんなに掃除するの。髪の毛1本でも落ちてたら私達のクビ跳ねられる…｣
｢厳しいっスね〜…｣
サキ｢あと、信用してない人はお嬢様が決めた領域に入らせないからなぁ…｣
｢どういう事っすか？｣
サキ｢スイートルーム掃除は掃除婦さんじゃないでしょ？｣
｢あー…なるほど…スイートルームだけはチーフ自ら毎日掃除してますもんね…｣
赤司｢榊って誰。｣
A『ここのチーフよ。』
赤司｢仲良いの？｣
機嫌悪くなるのは御免だわ。
A『さあ。お風呂入りましょう。』
赤司｢僕の質問に答えないと…｣
面倒くさい…
A『征。』
私が呼べばパタッと口を閉ざした。
A『安心して。榊は女性よ』
赤司｢証拠は？｣
A『仕方ないのねぇ。』
電話する。
A『榊、喉が渇いたわ。』
スイートルームからの電話は榊の仕事用携帯に直通。
コンコンと礼儀正しくノックした。
榊｢お嬢様、失礼します。｣
榊はやっぱり礼儀正しいわ。
A『ね？女性でしょ？』
渋々頷く。
結局、機嫌悪くなっちゃった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
maho1102(プロフ) - この作品好きです！！！歪んでるとこが1番好き！！これからも頑張ってください！！！ (2018年11月28日 10時) (
レス) id: 1f5c09aa67 (このIDを非表示/違反報告)
5号 ミッキー(プロフ) - 好きです。これからも応援します！更新、自分のペースで頑張ってください！ (2018年10月23日 21時) (レス) id: 27b1904a4b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ペテン師 | 作成日時：2018年10月15日 22時
