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gr「ほら、お前の家だぞ」
悶々と頭の中で考え事をしていれば
いつの間にか家に着いていた
gr「…お前が生徒会に入ったら、俺のことはグルッペンと呼べ。敬語もなしだぞ」
『何故そこまで強制なさるんですか…』
gr「言っただろう？俺だけ呼び捨てで普通に話すのは嫌だと。お前の同じクラスのロボロとコネシマも、俺に対して敬語なんぞ使っとらんぞ」
『彼等とは貴方と関わっている時間が違います』
gr「そんなものは関係ない……ほんと頑固だな」
『それはこっちのセリフです』
少しムスっとした顔をした
私はもう別れたくて
玄関に向かって歩いた
が、彼に手を引かれ
後ろを振り返った
gr「…またな」
そう言った彼は、私の左手を一撫でした
その表情はまた優しげで
でも何処か悲しみを帯びた瞳をしている
今にも涙が溢れそうな目をしていた
gr「っ……どうした？」
その声にハッとした時には
私の右手は彼の左頬に添えられていた
完璧に無意識だった
『…失礼しました……お気を付けてお帰りください』
握られていた左手を払い除け
私は再び振り返ることなく
家の中へ入る
そしてお父さんとお母さんに悟られないよう
簡潔に帰宅の挨拶を済ませ
自室のベッドに飛び込んだ
『…何だ』
自分でもよく分からなかった
無意識のうちに彼に伸ばしていた右手
その手に残る彼の頬の感触は
未だに消えることがない
単純に懐かしい
そんな考えが浮かんでくる
懐かしい訳がないのに
彼とは一度もあったことがないのに
暫くしてから
目から涙が溢れだし
嗚咽まで出てくる始末
お父さんとお母さんに見られたら
どんな心配をかけることか
何とか涙を押さえつけ、落ち着いた頃には
頭が空っぽになっていた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
暗闇の中にあるのは
誰かを思わせる真っ赤な目だった
ルビーのように、薔薇のように
流れる血液のように
その目は私を捉えて離さなかった
……私はそれを心の何処かで望んでいた
歓喜していた
「愛している」
そう言ったあの赤い瞳は
一体誰だっただろうか
そもそも何時言われたのか
きっと私も愛していた
その人を誰よりも愛していた
でも……言えなかった
言いたかった
たった六文字のその言葉
誰に届けることも出来ず
何かに終止符をうった
何も覚えていない
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斬(プロフ) - しおりんさん» 続編に行きますのでそこで書かせてもらいまっす！ (2020年3月5日 19時) (
レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます！リクエスト…！大歓迎です！良いですね…書かせていただきます！ (2020年3月5日 19時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - リクエストってOKですか???OKだったら泣いてるところを、見られた的なものを書いてほしいです。 (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - Twitter見たゼ!!!ｷﾗｰﾝ(*^-^) (2020年3月5日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - アルバートさん» 誰かと一緒にドイツ……いいですねぇ…私もチャンピョン帰りの車で一瞬で読みましたよ！ほんと、もう、tn可愛かった！ (2020年1月28日 6時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斬 x他1人 | 作成日時：2019年10月15日 3時
