71話目 ページ8
「西谷たちは…うるさいよね」
潔子さんの口から出てきた意外な言葉に笑いが漏れる。
「でも、嫌いなわけではないよ」
「好きって解釈でいいですか?」
「うーん、likeのほうの好きに近いかな。」
そういう潔子さんは困ったように笑っていてさすがにこれ以上美人を困らせるわけにはいかない。と本能が告げていた。
この話が終わるころにはもう三人とも体も頭も洗い終えていて湯船に向かう。
久しぶりの広い湯舟は快適だった。
「おまえ!!!」
「潔子さんがいる!!俺にはわかる!!!」
「やめろよ影山!!!」
ふとそんな声が聞こえてきてここは男湯と隣り合っているのかと初めて知る。
声の感じから西谷さんと影山、日向は必ずいるのだろう。
うるさいわけだ。
「騒がしくなっちゃったね」
「隣男湯だったんですね」
二人はそういうと「後で澤村さんに言わないとですね」と言っていた。
ご愁傷さまだ。
「なんでくんだよ!!!」
「うるせぇぞクソ川!!」
岩泉さんたちの声も聞こえてきてもうどうしようかと思った。
監督たちもよく他校同士で入ること許したな…。
「ごめんなさい」
私に非あるわけではないが一応二人に謝っておいた。
「全然。うちの奴らの方がうるさいしね。」
そういって快く許してくれる潔子さんを女神だと思った。
これは錯覚ではなく事実だ。
「青城と烏野の番なんですかね」
「そうみたいだね、なんでそこ一緒にしたかね」
潔子さんと仁花ちゃんの話に耳を傾けながら湯船に沈む。
そういえば国見にジュースおごってもらわなきゃ。
そう思いながら聞いていると
「そういえばAちゃん、国見君が探してたよ」
潔子さんに突然名前を呼ばれ国見の名前が出てきたので一瞬、この人は人の心まで読めるのか、と思ったが違った。
「え、なんかしたかな。」
そのつぶやきを潔子さんはしっかりと聞き取っていて
「なんかわかんないけどそんな感じじゃなかったと思うよ」
そう返してくれた。
どこまでも女神だこの人。
「そろそろ私は上がるけど、二人は?」
「私も上がります」
「もうちょっと入ります」
仁花ちゃんはもう少し入るそうなので綿所と潔子さんで脱衣所に言って着替える。
潔子さんは何着てても美しいんだな、と女子ながらに思った。
454人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちか(プロフ) - 及川さんとの絡みが好きすぎます! (2021年8月24日 2時) (レス) id: 04ec5ad602 (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - 割と素直なぬこさん» ありがとうございます。新作の件、参考にさせていただきます。木兎さんとの絡み…できる範囲でやりたいと思います。コメントありがとうございました。 (2021年6月24日 20時) (レス) id: 78c0d6e1f2 (このIDを非表示/違反報告)
割と素直なぬこ - 連続でコメント失礼します。新作どれも面白そうなのですが、せんぱい!をけんまで見たい!私の推しが木兎サンなので本編で絡みもっと欲しい!図々しくすみません…… (2021年6月23日 22時) (レス) id: 146f38e7d4 (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - 割と素直なぬこさん» ありがとうございます! (2021年5月18日 20時) (レス) id: 78c0d6e1f2 (このIDを非表示/違反報告)
割と素直なぬこ - 続編おめでとう!!頑張ってください! (2021年5月18日 6時) (レス) id: 348a770f9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紫苑 | 作成日時:2021年5月16日 21時