探偵達はカフェにいる【オリジナル】 (ページ17)

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ルヴァンシュはハンバーガーがお好きページ17

　ファーストフードの定番と言えば、やっぱりハンバーガーだと私ゃ思うんですよ。でもね、カフェご飯の定番もハンバーガーだと私は宣言したい。私の作るハンバーガーは色んなお客さんに人気で、その中でもルヴァンシュさんには特に好評を得ている。

「Aさ～ん……俺めちゃくちゃ腹減ったよ～」
「お疲れのようですね、ルヴァンシュさん」
「いやあ、結構な肉体労働をしてきたばかりでよ……凄く体力を使ったんだ。ハンバーガー一つくれよ。中身はマスターに任せるぜ」
「分かりました、少々お待ちください」

　ルヴァンシュさんは肉体労働をして大分空腹のようだ。カウンター席に左頬をくっつけてボーッと過ごしている。空腹のあまり、心ここにあらずって感じだ。よし、彼の為にボリューミーなものを作ろう。

　まずはハンバーグを作ろう。ふかふかのハンバーグにするコツは空気抜きの時にあまり力を込めない事。あと、薄力粉をまぶしたり、焼く前に作るくぼみに氷を入れたりすると肉汁タップリになるって事をこの前知ったから実践してみよう。
　他の具材を用意しておこう。トマトをスライスして、レタスを千切って、玉ねぎをスライスしてっと……ピクルスは──いらないか。私、ハンバーガーにピクルスがのっているの理解できない派なんだよね。

　ハンバーグを焼くのと同時にフライドポテトも揚げちゃおう。そういえば画面の前の皆さんは太いポテトと細いポテト、どちらがお好き？ちなみに私は細いポテト至上主義。太いポテトはホクホクしていて美味しいっちゃ美味しいんだけれど……やっぱり細いポテトのサクサクには変えられない。あの食感が好きなんだよね。それにジャンクフードのお供は細いのに限るよ、太いのはステーキの横にでも引っ付いてな。

　ポテトを縦長に切って、油で揚げる。ちょっと気になってルヴァンシュさんの様子を見てみると、白目を向いて口を半開きにしていた。まずい、早めにお出ししないとこのカフェで死人が出る。

　ハンバーグが焼けたらチェダーチーズをのっけて少し待つ。チーズが溶けたら出して、ケチャップを塗ったバンズにレタス、チーズのせハンバーグ、玉ねぎ、トマトをのっけてバンズで挟む。ポテトとコーラを添えて……よし、できあがり！

「お待たせしましたハンバーガーです」
「ご丁寧にポテトとコーラまで……！ありがとうなAさん！！」

　大きく口を開けてかぶりつき、幸せそうな顔をするルヴァンシュさんを見て、なんだか心が温かくなった気がした。やっぱり美味しそうに食べてもらうのが作り手としても嬉しいよね。