第108話 自分に嘘をつかないで ページ21
「……美麻。俺は、次の試合でサッカーをやめる」
『……本当にそれで良いの？』
「ｯ！」
豪炎寺が唇を噛み締める。
私はここぞとばかりに詰め寄った。
豪炎寺の襟首を掴み、ぐっと引き寄せる。
『豪炎寺は何がしたいの？本当に医者になりたいの？それって、自分にとってサッカーよりも大事な事？自分の夢を捨てて、何が得られるっていうの!?』
「……美…麻…っ…」
『自分に嘘をつかないで。そんな嘘、虚しいだけよ!!
ちゃんと教えて。後悔することの無いように……豪炎寺の本心を!!』
「ッ……俺は＿＿」
「豪炎寺！美麻！」
「『！』」
突然に響いてきた声に、折角引き出せそうだった豪炎寺の本音が引っ込んでしまった。
胸倉をそっと離し、声の主の方を振り返る。
「さっき、どうしたんだ？」
『……何でもないわ、円堂』
キョトンとした表情の円堂が、私達を見比べる。
胸倉を掴んでいて何でもない訳ないのに、円堂はそっか！とあっさり信用してくれた。
「……どうした」
「あ、いや……気合い、入ってるな」
豪炎寺のスパイクを見て、呟く円堂。
そのシューズは世界大会でみんな新調した筈なのにボロボロになっており、相当な練習量が見て取れた。
「よし、俺も付き合うぜ！」
「……すまない、円堂。練習は終わりだ」
「？」
気が付けば、もうとっくに日は暮れていた。
蒼い夜空には星が瞬き、月明かりが河川敷を照らしている。
終了と言われてもおかしくない……けれど、豪炎寺の様子がおかしいのは、円堂も薄々勘付いている様だった。
「……どうしたんだ？」
「(ﾊｯ」
『……』
でなきゃ、こんな質問でない筈。
片付けている豪炎寺の背中に向けて、出来るだけ明るい声で問うた円堂。
しかしその表情は、真剣そのものだった。
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Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» wwありがとう！！そうよね、不動絶対赤面してる！！(笑) <(_ _*)> ｱﾘｶﾞﾄｫ (2019年1月23日 20時) (
レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 『きゃ……！』とはなんだ『きゃ……！』とは！！かわいすぎるじゃないか！！普段クールな美麻ちゃんがそんな可愛いことをしたら不動がどうなると思ってるんだまったく！！素晴らしい！！← (2019年1月23日 18時) (レス) id: e3feac7888 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 奇凛さん» あああありがとうっ！！ (2019年1月11日 5時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
奇凛(プロフ) - なっなぜだ？なぜ通知がこなかったぁぁぁぁ見るのがものすごくおくれた。。。。気を取り直して、遅れたけど、続編おめでとう！ (2019年1月10日 20時) (レス) id: e605ff304b (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» 惜しい(笑) ここからあのシーンに入っていk((←ネタバレ ありがとおおおお(泣)頑張りますっ！！当日だから遅くないかもねwwメリークリスマス！(完全に遅い) (2018年12月26日 11時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vermut | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2018年12月25日 17時
