君の背中『ダイヤのA』 (ページ12)

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10粒ページ12

倉持side

俺はしょーきちたちに

青道に行くことが決まったことを伝えるため

いつも使っている野球部の部室に向かう

部室のドアは少しだけ空いていて

そこから灰色の煙がヒソヒソと漂っている

ドアの先にはタバコを吸っているあいつら

そして俺の悪口を言っているのが聞こえた

俺はただそこに立っている事しか出来なかった

俺は自分の掌に爪が食い込むほど力を込めた

許せないとかではない

俺はアイツらに認められていなかったことに

怒りをおぼえた

そしてしょーきちたちが部室から出てきた

奴らは俺に気づき、焦り始めた

しょーきち『洋ちゃん……いつからそこに…』

倉持『さぁな。

俺さ青道に行くことになった。

お前らには早く伝えないとと思ってよ…』

しょーきちたちは俺にいろいろ言うが

俺は何も言わずにそこから去った

～
あれからどのくらいあるっただろう

もう日は暮れていて辺りは暗い

川のそばにある街灯がとても眩しかった

俺は目を瞑り目が慣れるのを待つ

『あっ！洋一っ』

背後から聞こえた声は

いつも俺を追いかけてくる

幼馴染の声であった