↑の続き。 ページ41
ミラside
「ん�……今日は誰の部屋に行こうかな�…」
やっと春らしい気温になってきた今日、私はマンション内を当てもなくブラブラとさまよっていた。
「……よしっ、昨日はレイビスが私の部屋に来てくれたんだから、今日は私が行こうかな…!!」
なんて、よくわからない恩返し気分でレイビスの部屋に向かう。
らんらんと鼻歌を歌いながら軽い足取りで階段を駆け上り、3階にあるレイビスの部屋の前に立った。
「レイビス…?入るよ……?」
幼馴染みということもあり、ノックもせずにガチャリとドアを開ける。
―――開けた途端、ツーンと鉄の臭いが鼻をついた。
「―――ッッ………レイビス�……?」
そろりと部屋に足を踏み入れる。
返事はなく、その代わりに、奥の方から漂ってくる強烈な臭いが私を包んだ。
………慣れないなぁ……。
鼻を軽くつまみながら奥へ進むと――
「…………レイ……ビス……?」
小さな体が、まだ半渇きで黒光りするモノの飛び散った床の上で横たわっていた。
――側には、カッター。
「……っ!!!!………レイビスッ……!!!!」
慌てて彼に駆け寄り、体を起こす。
―――その腕には、氷。
……なんで腕が凍ってるの…!?
その理由は、すぐわかった。氷の中で、真っ赤な鮮血が濃いコントラストを放ちながら、鈍く光っていた。
それの赤が氷に乱反射し、氷全体を紅色に染めている。
――傷を無理矢理、凍らせて治そうとしたの――!?
「……っ馬鹿……っ!!!!」
確かに、傷を凍らせることで、血は止められる。
しかし、もしもその氷によって血管が縮み、血が完全に行かなくなってしまったら?
傷を凍らせることで血までもが凍り、それが血管まで及んで血管自体が内側から凍ってしまったら?
――――その先に待っているのは―――。
冷たいものが背筋を走った。
「……ッッ………レイビス!!!!レイビスッ!!!!起きて!!目を開けて!!!!」
必死でレイビスの肩を揺さぶる。
しかし、彼は首をかくんかくんと揺らすだけで、反応しない。
「……っ、レイビスッ……!!」
最悪の結末が頭を過った瞬間、涙が溢れた。
………と、その時。
「………ん……ッ……」
レイビスが、微かに呻いた。
「――!!!!レイビス!!聞こえる!!!?レイビスッ!!!!」
次の瞬間、うっすらと水色の目が開く。
「………!!!!………」
―――キンッ―――!!!!
血のような赤い目と、氷のような水色の目が、合った。
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*LERELUA*(プロフ) - 書いてきます!! (2013年3月24日 17時) (レス) id: ceecd53c0c (このIDを非表示/違反報告)
レミト(プロフ) - カオルさん» setuna (2013年3月24日 9時) (レス) id: 8329371b18 (このIDを非表示/違反報告)
*LERELUA*(プロフ) - 弱虫道化師/千里さん» うん……無理言ってごめんね……(´・ω・`)何とか自分で考えてみるっ!! (2013年3月23日 22時) (レス) id: ceecd53c0c (このIDを非表示/違反報告)
弱虫道化師/千里(プロフ) - *LERELUA*さん» ……マリーっつったらセトとの出会いぐらいしか思いつかねー;;自然にゲットねぇ…… (2013年3月23日 21時) (レス) id: ad9edc0125 (このIDを非表示/違反報告)
*LERELUA*(プロフ) - 弱虫道化師/千里さん» ………ぶっちゃけちゃうと、マリーちゃんがつけてるみたいなリボンをごく自然にゲットしたいんだって、中の人が…… (2013年3月23日 21時) (レス) id: ceecd53c0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:非公式メカクシ団 x他4人 | 作者ホームページ:
作成日時:2013年3月10日 0時