ひとつの身体を求めて…Second season【BROTHERS CONFLICT】×【DIABOLIK LOVERS】

第54話　窓越しにある影 ページ11

【椿side】



馬鹿弟の部屋を出て、階段の踊り場に来た。









荒い息を整えるため、一つ、深呼吸をした。









椿「絵麻は･･･悪くない。悪いのは･･･A。」









自分でも何を言っているのかわからない。





侑介達にはあんな風に言ったけど、それが本心なのか...自分自身、検討がつかないでいた。








だから今は。口に出してそう言い、自分に言い聞かせ、


とりあえず絵麻の近くにいる...みたいな....その...........









椿「...くっそ!わかんねぇ...っ!」









壁に拳を押し付ける。









ホント情けない。









噛み締めた唇から、鉄の味が染み渡っていく。









踊り場の窓から見える吉祥寺の夜景。

























そんな景色に、俺は見とれていた。









そんな時、


























ふと視界に入った。
































このマンションの入口、






















＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿人影が2つ、あったのだ。









彼らは月明かりに照らされ、なんとか顔が見えた。





が、

一方は、首元のスカーフらしきもので口元が隠れていて、確認しづらい。









そいつらは動くことなく、じっと俺を見つめている。









俺は、奴らの"瞳(め)"に恐れ、逃げ出そうとした。








しかし、





























＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿体が動かない。






助けを求めようとした。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿声までも出ない。




喉から、腹から、なんとかして声を出そうとしても、思い通りにいかない。





椿(う、うそ...だろ...っ)









今まで俺がやってきた...Aに対してやってきたペナルティだと言うのか。









途端、激しい頭痛に襲われ、俺はその場に倒れ込んだ。









意識との別れ際。






何かが聞こえた。









　 『＿＿＿＿＿＿＿＿＿愚かな人間め＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿』









あぁ、そうだよ。


















人間なんて、そんなもんだ。

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