ナルトのイタズラ ページ15
木の葉で過ごして数日がたった頃、いよいよ卒業試験が間近に迫っていた。
どんな試験なんだろう…。それは簡単に合格できるものなのだろうか?
不安を募らせながらもイルカ先生の授業を真剣に聞く私は一番前の席のど真ん中に座っている。
試験前だ。そろそろ真面目にやらないと後々面倒なことになるから、ここは集中して取り組みたい。
にしてもこの席だとよく内容が頭に入ってくる。
1人では寂しいのでもちろんナルトも強制的に隣に座らせた。
いくら彼が騒ぐと言ってももう数日の辛抱だ。
どうにかなるだろう…。
「〜であるからにして、即ち、チャクラとは身体エネルギーと...」
イルカ先生は黒板を指してチャクラについてしつこく説明する。
私は慌ててノートにメモをとった。
...もしかしたら試験に出るかもしれない。
「おい!Aってばよ!」
だが人の状況はお構い無しにナルトは話しかけてくる。
いい加減すこしは静かにできないものなのだろうか?
「あ〜、もう!…静かにしろよ!ここ明日のテストに出るかもしれないんだ!」
最初のうちは相槌を打っていたものの、毎日何回こうしてちゃちゃを入れてきたかも分からないナルトにいい加減我慢しきれなくなった私は遂に声を上げた。
それから少しして物音一つ聞こえない珍しく静かな隣をみた。
「!」
しかしナルトの姿はない。
ふと、中途半端に開いた窓から吹いた風がカーテンを揺らした。
それを見て全てを理解した私はすっと手をあげた。
「?A?何かあったか?」
振り返るイルカ先生に私は遠慮がちに、しかし淡々と述べた。
「先生…ナルトが逃げました。」
しばらく経つとイルカ先生に縄でぐるぐる巻にされたナルトが教壇に足を投げ出して座っていた。
「フン。」と鼻を鳴らしてそっぽを向き、反省する様子はない。
それを見て私はナルトなりに何か理由があったのではないかと考えていた。
「明日は卒業試験だぞ!お前は前回もその前も卒業試験に落ちてる!」
イルカ先生は更に声を荒げて言った。
「外でイタズラしてる場合じゃ無いだろバカヤロー!!」
「ちょっと待ってよ…!」
ナルトが一方的に叱られているのを見てられなくてしびれを切らした私は、遂に口を挟んだ。
「その…ナルトにも何か理由があるのかもって…ハハッ…。」
威勢よく言ったは良かったが、急な周りの視線を感じてその後の言葉が詰まってくる。
最後は顔を引きつらせた空笑いで誤魔化すという始末だ。
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Caesar(プロフ) - マスラさん» コメントありがとうございます!なかなか更新出来ないのですが応援してくださる方がいると思うととても嬉しいです! (2018年11月6日 18時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
マスラ - とても面白いです!続き楽しみにしています。お忙しいとわ思いますが、更新頑張ってください!(*^_^*) (2018年11月6日 16時) (レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - ありがとうございます!!学生なのであれこれ大変ですが更新がんばります! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2018年9月10日 3時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - 深雪さん» コメントありがとうございます!!この所旅行に行ってて更新出来ませんでした。すいません!!頑張って進めるようにしますね! (2018年8月18日 19時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:julius | 作成日時:2018年1月1日 1時