53.明朗な by Y / 突然の契機 by K ページ6
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ある朝。
｢坊ちゃま。今日こそは生徒会のお仕事をなさいましょう｣
｢いーやーだー！ ボクは！ 働かないのっ！｣
自分は、なかなか生徒会のお仕事をなさらない坊ちゃまに手を焼いていた。
｢まったく。先日、副会長さまにおっしゃられたことを……｣
｢あ、伏見くん。おはよう！｣
あの方が声を掛けなさったのは、そのときだ。もちろん自分も声の方を向いたが、それよりも、同じく振り向きなさった坊ちゃまの様子に驚いた。
｢お姉、さま……｣
なぜか、坊ちゃまがいきなり青崎さまのことを｢お姉さま｣と呼ばれたのだ。青崎さまも、坊ちゃまを弟になさるなどと言い出されるし。
しかも、立ち去ろうとした彼女を、坊ちゃまは生徒会へと勧誘しなさって……ああ一体、どういうお気持ちなのでしょうか。
坊ちゃまはこちらをご覧になってニッと笑みを浮かべ、わたくしをお呼びになった。
｢やっぱりボクも今から生徒会に行くよ。副会長にお姉さまの話をするからね！｣
坊ちゃまはそうおっしゃると、スタスタと歩き出してしまわれたのだ。
その表情は、先ほどのわがままっ子が嘘のよう、はっきりとした意思が感じられるようだった。
｢えっ、桃李くん!?｣
｢坊ちゃま!? お待ちくださいませ！｣
戸惑う我々をよそに坊ちゃまは、振り向いたかと思うと青崎さまの手首を掴んで、
｢ほら行こう、お姉さま！ 弓弦も早く来てよ、遅いってば！｣
｢え、わぁ桃李くん!?｣
青崎さまは驚きながらも、次の瞬間には坊ちゃまに続いて、楽しそうに駆け出していく。
まったく、気分屋でいらっしゃることです。
……ああでも、ここまで輝かしいお顔をなさる坊ちゃまは、いつ以来だろうか。もう自分は、それで、それだけで良いのだ。
――弓弦は、嬉しゅうございます。
〜〜〜〜
｢え〜と……お、お久しぶりです……？｣
｢……あ、ああ｣
今なぜか、あの青崎Aが、目の前にいる。
……あまりにも簡単に事が運んで、俺はいささか、混乱していた。
Aは転校初日、2日目共に『Ra*bits』と共に行動してた、と報告がある。『S2』後に何があったのかは、神崎から聞いた。
そのため、感受性と正義感が強いらしい彼女は『紅月』や生徒会を恨むだろう。生徒会に勧誘する予定だったが、変更も必要か。
――そう、考えていたのだが。
｢ねっ、副会長！ ぜひ生徒会にほしいですよね！｣
｢ねえなぜ!? なぜ私!?｣
そのAは今、目の前で姫宮と茶番劇を繰り広げていて。
その様相はどうにも、ため息を禁じ得なかった。
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Mashiro Lio(プロフ) - もむさん» ありがとうございます。ご指摘に従い修正いたしました。43ページの方はわざとでしたが、誤解される可能性もあると気付いたため、誤解されにくい表現に変えました。 (2020年3月26日 8時) (
レス) id: 6d83265bc4 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - 読むのが遅くて申し訳ない><イラストの方つつがなく進行させて頂きます。返信はいつでも構いませんし、して頂かなくとも結構です（イラストはいつでもコメ頂けると嬉しい！）後半飲み込まれて見落としないか不安ですが…ご依頼ありがとうございました！ (2020年3月22日 4時) (レス) id: e07fd37919 (このIDを非表示/違反報告)
もむ(プロフ) - 3まで読了済み。6ページ 27段目 は入ると→入ると 43ページ 4段目 声は発する→声を発する わざとな気がしますし、厳しめと言われたので一応！ 3も読み終えて、事情を把握しております。3は誤字脱字無かったです！！ (2020年3月22日 4時) (レス) id: e07fd37919 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - *.ﾟLucifer★of★Princess*.ﾟさん» コメントありがとうございます！そこのシーン絶対に書きたい！と思っていた所なので、キュンキュンしていただけて嬉しいです！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！ (2020年3月2日 14時) (レス) id: 088a429c13 (このIDを非表示/違反報告)
*.ﾟLucifer★of★Princess*.ﾟ - いつも、楽しく読ませてもらってます！りっちゃんと桃李くんに取り合われちゃう展開が、すごくキュンキュンしました(///ω///) 続きも楽しみにしてます(≧∀≦) (2020年3月2日 13時) (レス) id: 60e3b9a68e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mashiro Lio | 作者ホームページ：http
作成日時：2019年11月5日 19時
