【カゲプロ・ヒビヤ】勿忘草 Part1 (ページ26)

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ここは都会。

人が多くて大きなビルがたくさん。

「はぁ～!A！やっとついたわよ～！」

新しい家の中でお母さんは背伸びをした。

「相変わらず、若々しいね、お母さんは。」

「え～、だって、まだ二十四歳だもんね！」

そう言って二カッと笑うお母さん。

私はこの笑顔が大好きだ。

心から笑っているんだもん。

…でも、お父さんがいない分無理して笑っているようにも見える。

「やあ。A。」

誰？

声が聞こえた方に向いてみると、私のお爺ちゃんが立っていた。

「お父さん、これからよろしくお願いします。」

お母さんはお爺ちゃんに礼儀正しく挨拶した。

…なんか、お母さんじゃないみたい。

「あ！そういえばここ、お爺ちゃんのお家だ！

もしかして、これから一緒に暮らせるの？」

「そうよ！A、お爺ちゃんと一緒に暮らせるよ！」

どうしよう、ただ単純に嬉しい。