最近、俺の幼馴染みが冷たい【赤司征十郎】

004* 来意の真相 ページ6

「A、おーはよっ！」
「っっぐへ！」


【来意の真相】





朝練を終えて教室へ戻る途中、後ろからドンっと誰かに抱きつかれて、柔らかい何かが…押し付けられてる…。









「…さ、さつきおはよ…」









敬礼ポーズで挨拶を返すと、私に抱きついた彼女＿＿桃井さつきが腕の力を込めてさらにぎゅうっと締め付けるように抱き締めてきた。

毎朝熱烈な挨拶ぎゅーだ。




まぁ膨よかなあれが背中に押し付けられるけど。





「む、胸が…さつき胸が……」
「A汗臭い！朝練お疲れ！」
「汗臭い？！」









「…教室行きません？？」
「もっちろん！」





朝から元気な彼女、桃井さつきはバスケ部マネージャーだ。

スキンシップは少し激しくて熱烈だけど、頼りになるしなによりかわいい。





これでも恋する乙女って言ってたけど。まぁその類の話はまた今度詳しく聞いちゃうけどね。







隣に立って歩く彼女、私より少し背が高くて髪の毛さらさらで…しかも元気。
どちらかと言うと夜型の私にとってはうらやましいことだよ









美人だし異性からモテモテ……









「…愛菜おはよ！」



教室に入ればちらほら生徒が一瞬大声をあげたさつきにちらりと視線が向いた。

早々に目立つその行動に少しだけ冷や汗をかきながらも、その視線の中にげっそりとした彼女の顔が見えた。




「…A、さつきおはよう…」



「か、愛菜どうしたの…」



奥村愛菜、彼女は私たちを一瞥したあとバタンと机に倒れ込んだ。なんだなんだ、寝不足かな。









「今日も一段と不機嫌だね」
「いつもイライラしてるみたいに言わないでくれる…」





さつきに茶化され、その声の不機嫌さは増す一方。
そして私は愛菜がご機嫌ななめな理由も察してしまう。









＿＿＿＿世の中の、女子の『かわいい』は不平等である。

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