君消えたもうことなかれ (三)【BLEACH】 (ページ16)

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▽たとえそれがページ16

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久しぶりにあんなにも夜遅くまで起きていたせいか、どこか意識がふわふわとしながらも今日も業務に就く。暫く簡単な書類仕事をしていると伝令神機が鳴った。

"聞きたいことがある。隊首室に来てくれ"

平子隊長からだった。あまり好きじゃないと言っていた伝令神機をこうして通すということは、あまり公にしたくない話なのか、そう思い他の隊士の方には申し訳なく感じつつも少し誤魔化して隊首室へ向かった。

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『平子隊長、浦原で....『早かったな。』
平『はよ入り。誰かに見られたら面倒や。』

平子隊長に促され、腰かけると平子隊長も向かい合わせになって腰かける。緊張した空気に表情が強張ったのか、平子隊長は面白そうに吹き出した。

平『すまんすまん。そんな堅くならんでええよ。昨日はすまんかったなって話や。

拳西にもお前からも謝っとけよって怒られたわ。』
『い、いえ！平子隊長ご多忙でお疲れだと愛川隊長達から伺っていたので。』

"そういう問題やないねんよなぁ"

と困った笑顔を見せた平子隊長だったけど、ひと息つき表情を一変させた。外らすことを許さない、真っ直ぐな目だった。

平『.....A、単刀直入に聞くわ。"なんか"あったんか？』
『....っ、！』

その一言に、全てが詰まっている気がした。恐らく平子隊長はおおよそ何が起きたのか予想がついている。

『....平子隊長は、相変わらず鋭いんですね。』
平『これでも一端の隊長やからな。』

急かすわけでもなく、私が話し始めるのをただジッと待ってくれている。そんな平子隊長に根負けし、私は懐から手紙を取り出した。

平『....なんや、これ。』
『1週間前、この手紙が届けられていたんです。』

封筒には押印がなく、恐らく誰かが直接私のところへとこの手紙を届けたもの。そしてその手紙には見覚えのない字で、

"Aへ"

と書かれていた。

『兄からの、手紙です。』
平『.....はぁ？！』

兄さんからの手紙には、私が護廷入隊したことへのお祝いの言葉と無理をしないようにと書かれていた。平子隊長は変哲もない内容に少し疑問を抱いているも、最後の文章に表情を険しくさせた。

平『A......、』

"A、1つ約束してください"

"もし僕が2度とAの前に現れなくても、AはAらしく生きていくって"

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