初恋日記～いつまでも君と～ (ページ22)

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日記、16 ページ22

本当に双子なんだね。絋と私、梓は…
なんか、イヤだなぁ。私の記憶にはないのに、絋は全てを知って、それを背負って生きてきた。
・・・私が、弱いから。両親は、話さなかったんだ、秀も茜も！
私が、全部悪いんだ…
そう思うと、涙が溢れてきた。

『絋。ごめんね…わ、たしのせいで…』

｢梓が謝ることじゃない。俺が、悪いんだ…お前を傷つけて。｣

絋は、私の右肩を触った。そこには、火傷の跡がある。
この火傷は、キッチンで遊んでいたとき、誤って絋がやかんにぶつかって、中に入っていた熱湯が私にかかったそうだ。

『・・・。』

｢お前の兄として、最低だ。妹に傷をつけたのに、隠れて暮らしてきて…｣

『やめて！！…私は、そんなこと言ってほしい訳じゃないの。』

｢だって、本当のことだろ？俺は、今日までお前から逃げてきた。｣

『そう、だけど…私は、今、嬉しいんだよ？』

泣いていた。気がつくと、

｢っ！？｣

『ずっと、"いない"って言われ続けた"双子の兄【絋】"に会えて…』

｢そんな、お世辞なんて嫌いだ。｣

『なっ！私、ホントのことを___』

「あの。梓は、お世辞なんかでそんなこと言いませんよ？」

いつの間にか隣には遊月がいた。

｢君には、関係ないだろ？(ｸｽｯ｣

「えぇ、そうですね。」

｢どいてくれないか？｣

「ムリですね。絋は、また梓を傷つけたいんですか？それは、嫌でしょ？」

｢・・・｣
何も言いかえせず、唇をかみしめる絋。

「今、あなたは梓を傷つけたんだ。それは、まぎれもない真実。」

｢俺は…そんなつもりじゃ｣

「あなたがそうだとしても、梓からしたらそうなんだよ！少しは、考えろ！！」
普段、優しい遊月とは思えない口調。あぁ、この人は私を愛してくれてるから…

『遊月。もう、止めて。私が、言うから』
黙って頷いたのを見て、

『ねぇ、絋。2つ言うわ。』

｢何だよ…｣

『1つ目、私は嘘やお世辞なんていわない。そして、もう1つは――――』