【東京喰種】君を守りたい。「金木研」 Ⅱ (ページ17)

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悲劇61話ページ17

Aside

「仲間が殺されたのに……。仲間が殺されたのに、黙ってみてるのが最善！？

ヒナミは親を殺されたんですよ！！仇をとってあげなきゃかわいそうじゃない！！」

トーカちゃんは、声を張り上げる。

親を殺された。

仇を取らなければ、かわいそう。

そんなの違うはず。

私だって、本当はやり返してやりたい。

だけど、それは私や、トーカちゃんが思ってる感情で、
実際に、ヒナミちゃんがどう思ってるかなんてわからない。

「かわいそうなのは仇をとれないことじゃない。

本当にかわいそうなのは、復讐にとらわれて、自分の人生を生きられないことだ。」

芳村さんが言うようにその意見もある。

「私のことを言ってるんですか……。」

トーカちゃんはそういうと、部屋を出ていった。

「あの時、もしも駆けつけたのが僕じゃなくて、トーカちゃんだったら、

きっと、Aのサポートにも行けたはずなのに。」

「金木お兄ちゃん…、あんまり自分を責めないで。私が、助けてあげられなかったんだ…。」

「二人とも、自分を責めてはいけないよ。」

「芳村…さん…、、」

あれから私たち二人は家に帰った。

夕方、トーカちゃんはきっと写真をたどって、

喰種捜査官のところへ行くつもりだ。

トーカちゃんの腕を、甘く見てるわけではない。

だが、とてもだが、男性四人の力対女性一人じゃ無理だと思う。

「お兄ちゃん、私ちょっと、外出てくるね。」

「うん、あんまり、…遅くならないようにね、」

「分かった。」

バックの中に一応マスクを入れて、私は家を出た。