能力 212 ページ14
〜時間は少し遡る〜
" 約束を繋ぐ "
彼女の言葉にその場にいた人達全員が首を傾げた。何言ってんだコイツ。そう空気が言っている。
「いいですか。今必要なのは皆さんの心の持ちようの話ではなく、この状況をどうするかという解決策です」
「え?」
そう声を漏らしたのはリエーフだった。
「………俺らの、問題はどうでもいいってこと?」
そう静かに、そして怒りを滲ませながら問いてくる大将。今、この状況でこんな事言われたらそう捉えてもおかしく無い。
だがAはゆっくりと首を横に振り、否定する。
「違います。ただ、優先順位が違うんです。皆さんの蟠りも拗れも解消して欲しい。でもそれは今じゃない。
私達には
及川の言葉を思い出す。
___でも、その町には助けを求める人が居る……だから、それ以上に頑張って欲しいと思ってる。……無責任かもしれないけどね____
リエーフと聞き込みをして分かった。私達が思う以上にあの街に住む人達は恐怖し、そして一日も早い助けを待っている。
それを助けるのが私たちの仕事であり、責任だ。
「「「……………」」」
大将も、潜も、その他大勢も言い返せない。
だからこそ、ここで打開策をぶち込む。
「だから、______
_________みんなで祭をしましょう!」
Aの言葉に、みな口をポカーンと開き、狐でさえ狐に摘まれたような顔をしていた。
「………なんでやねん!!!」
そう叫んだ侑は悪くない。実際その場にいたほとんどがその叫びに賛同すると共に心の中でスタンディングオベーションした。よく言った、よく言ったぞ侑。
「おお!本場のツッコミ!……そのままの意味ですよ。お祭りしましょう!知らないんですか?楽しいですよ!」
「祭りは知っとるわ!!………え?なに?これ俺がおかしいん?俺がズレとるん??」
Aとの会話の差に侑は思わずそう突っ込んでしまう。決してそんなことは無いので、安心してほしい
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サヤカ(プロフ) - いちばん、大好きです。こんなにも読み返した作品今までにないです。心無い言葉ではなく我々の感謝に目を向けてください。応援しています。 (2022年10月19日 16時) (レス) @page50 id: 61500f37b5 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊蒼 - すっごく面白いです!友達にもおすすめしちゃった!! (2022年9月22日 17時) (レス) @page50 id: 9b1ede6104 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ずっと応援しています!最高に面白くて、毎回更新されてないかなぁと見に来ていました!次回作、本当におめでとうございます!!とても読みやすくて、本当にHQ作品の中で一番好きな作品です。何回も読み直させてもらっています。次回作も楽しみにしています! (2022年6月15日 16時) (レス) @page50 id: 68bcf78704 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - 油揚げさん» いつもコメントありがとうございます。新作のコメントも読ませて頂きました。しかし、悲しいことに無意味な低評価が多くメンタルにも影響がありそうなので作り直させて頂きました。いつも本当にありがとうございます🙇♂️ (2022年5月18日 8時) (レス) id: f85dcebcdc (このIDを非表示/違反報告)
油揚げ(プロフ) - 更新ありがとうございます!!!めちゃくちゃ嬉しいです!!! (2022年4月19日 9時) (レス) @page48 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
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