夏の思い出 ページ7
宮水さんの後を着いて行き、お寺の本堂へと案内される
私達は用意された座布団の上に正座で座る
何だか凄く緊張する……
「そげ緊張せんでも大丈夫よぉ、楽にしてなぁんも考えんと座っとけばすぐ終わるけん」
私達、特に私と影山君の方を見てそう声をかけてくれる宮水さん。返事をするもなかなか背筋の緊張がほぐれない
「さて、やるかねぇ」
宮水さんはそう言って私たちの前の座布団、仏様が祀られてる前の所に座った
「別に目ぇつぶったりせんでも大丈夫やけぇ、ゆっくり火ぃ見とってな」
そう言うと宮水さんは何かお経を唱える
そして読経をしながら護摩を火にくべ始めた
宮水さんの傍には怖い本が置かれている
私は何だか不思議な感覚になりながらもその光景を無心で見つめていた
ユラユラと揺れる火を見つめ、宮水さんのお経が鼓膜に響き、ただ時間が過ぎていく
.
.
「____ねぇ、………ねぇ、Aちゃん!!」
「はっ、」
耳元で及川さんに名前を呼ばれハッと意識が戻る
私は周りをキョロキョロと見渡した
「もぅ、終わったのに全然気づかないんだから…」
「無心になっとったんやねぇ」
呆れる及川さんとガハハハと笑う宮水さんの姿を見て、お祓いが終わったんだと改めて理解する
影山君も隣で "大丈夫か?" と声をかけてくれた
「すみません、、なんかボーッとしちゃって」
そう、へらっと笑いながら立ち上がろうとした時、ピシッ!!と足に電流が走る
「ゔ……やば……」
「あ、足痺れた?」
「………立てない、、、」
及川さんがニヤニヤ笑いながらこちらを見る、日頃こんなに長時間正座とかしないから、、、
しかし、及川さんと影山君、宮水さんはケロッとした顔で普通に立っている。え、何で……?
「姿勢が悪いと痺れるんよ」
宮水さんはそう言ってまたガハハハと笑う
姿勢か……なるほど、確かに三人とも姿勢めちゃくちゃ良いな。
そう思いながらも、私は生まれたての子鹿の様なぷるぷるしながら何とか立ち上がる
「む、無理すんなよ?」
「だ、大丈っ……」
影山君に注意されたその瞬間、ガクッと脚が折れ曲がりバランスを崩す
「おいッ!」
転ぶッ!!と思った時、影山君の焦りの声と共にガシッと体が支えられる
……ほ?
一瞬固まって、影山君に支えられてるのだと気づく
「お前、大丈夫じゃないだろ」
「ご、ごめん。ありがとう、、」
真っ白な頭で何とかそうお礼を述べた
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甘納豆(プロフ) - えるるるるさん» コメありがとうございます🙇♀️パロ大好きなんですがなかなか作品もなく頑張って書いているのでそう言って貰えると本当に嬉しいです😭最近は執筆のモチベが下がっていたのですが、えるるるる様のコメを見て頑張ろうと思えました…🥲 (2022年5月13日 19時) (レス) id: f85dcebcdc (このIDを非表示/違反報告)
えるるるる(プロフ) - やっぱりハイキューパロといえば甘納豆さんだなぁ…小説書いてる人で1番すきです… (2022年5月13日 18時) (レス) @page18 id: 80c508f955 (このIDを非表示/違反報告)
☆こらしょ☆ - うぅ〜ッ、どうしましょう…!もう当分、1人で夜遅く活動出来ません|д゚)チビってしまいます…(;_;)(怖いの苦手なんですけど、ほんわか系もあって読みやすかったです…!) (2020年9月25日 1時) (レス) id: 3ff78f13dc (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - 蝉の佃煮さん» コメありがとうございます!寝る前にちょっとのつもりが最後まで!ありがとうございます(泣)私もホラー大好きなのでこれからも色々掛けたらいいなと思っています。 (2020年5月20日 21時) (レス) id: 56a49e38cc (このIDを非表示/違反報告)
蝉の佃煮 - HQのホラー小説は初めて読んだのですが物凄くゾクッと来ました! 寝る前に「ちょっとだけ・・・」という感じ読んでみたら一気に最終話まで読み終わってしまいました コメを書くのは初めてで何言ってんだこいつみたいに思ってもスルーしてください・・・ (2020年5月20日 21時) (レス) id: fc5c93fef2 (このIDを非表示/違反報告)
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