第1Q ここ、どこだろう? ページ1
黒子のバスケが大好きな中学二年生だった私は、不治の病で宣告された余命通り亡くなった
はずなのに、私の意識がぼんやりと浮上する
貴「ここ、どこだろう?」
起き上がると自分が寝ていたベッドは天蓋付きの白い豪華なもので、部屋もシンプルなデザインなのに一つ一つが高そうなものばかりだった
えっ、本当にここどこ?もしかして、天国に行けたのかな?
私は天国をもっとよく見てみようと、ベッドから降りて肌触りのいい金の刺繍が施された赤い絨毯の上を歩く
部屋にあった豪華すぎるオシャレな鏡の前で立ち止まると、生前の自分とは全く違う容姿の女の子が映った
ふんわりとした何かいい匂いのする毛先が巻かれた赤い髪に、赤色と蜂蜜色のオッドアイがよく映える色白な小顔
今着ているふんわりとした黄色のネグリジェの上からくっきりと分かる、細くて華奢で小柄な体躯と豊かに膨らんだ胸元
貴「これ、私……?」
生前の私は黒髪黒目で体が細かったぶん貧乳だった。でも、今この部屋には私しか居ない
というか、何となくだけど……
貴「某サイトでよく見てた赤司君の女体化イラストにそっくりな気がする」
あれ?もしかして、今の私って赤司君に成り代わってる!?
そんなこと小説の中でしか有り得ないけど、成り代わっているとすれば部屋の豪華さにも容姿にも納得がいく
しかし、成り代わりにしてはおかしい部分がある
貴「私、どう見ても中学生ぐらいなんだけど、普通は成り代わりって赤ちゃんからだよね?」
転生して困惑している中、母親に名前を呼ばれた時に自分はキャラクターに成り代わったと気付く展開が王道のはず
なにゆえ、私はいきなり中学生ぐらいからスタートなんだろうか?
生前が凡人だったから、英才教育に耐えられないと思った神様からの配慮?
それなら尚更、赤ちゃんから赤司君をやらせてくれなきゃ、漫画で得た知識を元にした赤司征十郎しか演じれないよ?
もういっその事、原作とか全部ぶち壊してやろうかな。今は何年生の時なのかは分からないけど、キセキの皆を仲違いさせたくないし……。
貴「よしっ!色々と分からないことだらけだけど、取り敢えず、キセキの皆が仲違いしないように頑張ろう!」
前向きに考えて目標を立てた私は、クローゼットから帝光中学校の制服を見つけだして着替える
あっ。今は赤司君だし、賢そうな口調の方がいいかな?鋏も持っとこう
あと、一人称も『俺』……いや、『ボク』にしよう
13人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もちネコ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年2月7日 11時